
斜頭症にはマッサージと異なるやり方|八王子
あたまぁるは、東京都八王子市で斜頭症・短頭・絶壁頭・頭の歪み・いびつなどの頭の形に特化した整体施術を行う事業です。当店は、2021年に整体院を開業し、主にお子様を中心に頭の施術の提供を行っております。※無料相談も行っております。ホームページでは、施術方法について解説していきます。
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斜頭症・絶壁などの施術方法を解説
頭蓋の構造について
頭蓋の15種23個の「頭蓋骨」と「顔面骨」の大半の骨は、対向する骨と骨とが「縫合」という連結をして組み立てられています。縫合の連結は成人に近づくにつれて、噛み合った接合をしていきます。
また、胎児~乳幼児の左右の頭頂骨の周囲には4種6か所の「泉門」が存在します。なお、泉門は満3歳ぐらいまでに全ての箇所で閉鎖し、成人後に縫合部の結合組織に骨化が起こるとされています。
※個人差は非常に大きく、大泉門は生後8か月には閉鎖する場合や、年齢を重ね成人を過ぎても泉門の閉鎖・縫合の骨化が起こらない可能性があります。
頭蓋骨は扁平な骨で、断面は海綿状(スポンジ状)になっており、厚みは薄く、新生児ではペラ紙1枚の程度の厚み、大人は厚い部分の後頭骨で10ミリ程度と言われています。
また、頭蓋は外からの衝撃が頭蓋内に向かって作用したときに、頭蓋骨が接合している「泉門」「縫合」が振動を和らげたり、脳を保護したり、協調運動の大きさを調節したりするダンパーと似た装置の役割を果たします。参考1)
それらのことから、頭蓋骨は不動でありながらも、骨にクッション性や撓み(たわみ)を持ち合わせます。併せて、頭蓋骨は手で頭皮を軽く触れただけでも、骨が組み合った泉門・縫合を起点にした目には見えない「柔軟性」があります。
また、脳をおおう頭蓋の断面の層は、頭皮・筋肉・頭蓋骨・結合組織がウエハース状に重なる非常に薄い層となっています。つまり、頭のゆがみは、頭蓋の表層で起きています。
頭のゆがみについて

「斜頭症」は病的な変形を除けば、頭蓋内に外力が作用した際に、頭蓋の皮膚・筋・骨・結合組織にゆがみが生じることで、左右の頭蓋が位置的に非対称な状態を示します。
また、ゆがみが生じた頭蓋は、生じていない頭蓋構造と比べて剛性が低かった(外部からの力に対して変形しやすい状態であった)可能性が考えられます。
施術方法について
生後4か月から開始する
頭蓋骨の構造上、皮膚の表層にアプローチを施す
施術は、頭に「押す・揉む・撫でる・筋肉をほぐす・動かす」などの機械的刺激(マッサージ)を加えることによって形を「矯正」する方法。
もしくは、一般的にイメージされる頭蓋骨の位置を強制的に変える「矯正」ではありません。
そのため、頭蓋の表面と直交した「骨に向かう刺激」を与えないようして、頭蓋の内圧が手による外圧よりも高い状態を保ちながら調整を行います。
例えば、頭を「手指で手の甲を押して皮膚の色が白くなる力」で押すと、手の平・足の裏以外の皮膚は非常に薄いことから手の刺激は「頭蓋骨」に到達します。そうすると、頭蓋内から手の力と同じ力の「内力」が生じます。
その際、頭蓋に「1mmHg以上」の圧力をかけていることになります。そうすると、頭に「マッサージ」をして頭蓋骨に刺激を与えて形を矯正していることになります。その際、頭蓋には血圧が生じます。※1mmHg=水銀を1mm押しあげる圧力=1.33hPa(ヘクトパスカル)=500円玉が頭に乗っている重さ=約7g。
内力は、頭蓋が凹んだり・膨らんだり・壊れたり・位置が動いたりしないように抵抗するため、歪み(ゆがみ)が調整されません。
なお、その際の手の力の作用は、頭皮の表面と直交した「頭蓋骨を凹ます方向」に向けていることになります。
マッサージによる刺激に対し頭蓋内から生じる内力が抵抗できればそれほどの危険性はありませんが、大人の頭蓋骨の構造と比べて、赤ちゃん・幼児のように頭蓋骨が非常に薄く、泉門・縫合の連結間が軟弱であれば内力が抵抗できないおそれがあります。そうすると、頭蓋の構造は負けてしまう可能性があります。
そのため、「マッサージ」や「徒手矯正」の作用により、頭蓋の皮膚・骨・縫合・泉門・筋・腱膜・結合組織に影響が及べば、変形が悪化するおそれがあります。
それらのことから、頭の形を整えるために施術でアプローチをする部分は「頭皮の表層」になります。そのため「マッサージ」や「徒手矯正」の内容は行いません。
「手指で手の甲を押して皮膚の色が白くならない程度の力」で頭を触れて調整を行います。そうすると、頭蓋内からの抵抗する内力を抑えられることで内圧が安定するため、頭蓋には負担がかかりません。
両手で頭の左右を包み込むように触れて行う

基本的な方法としては、成長と共に変化する頭蓋の構造・形状・強度に関わらず、両手のひら全体で頭の左右を包み込むように頭皮の表層を触れたまま、呼吸に伴う胸郭の動きを見ながら手の位置を持続していきます。
もしくは、持続して触れている際に頭皮の緊張が緩んだタイミングで、頭蓋の変動に沿って表皮に微弱なずらす力を加えていくやり方となります。
絶壁・ハチ張りに対して、頭蓋骨の「呼吸に伴う変動」と「成長」を利用して、左右のゆがみを調整していくことが施術の目的となります。
頭蓋の変動を利用して形を整える

左右のゆがみを調整する際には、呼吸に伴う頭蓋骨の変動に合わせて皮膚の表層に微弱に力を加えて頭蓋骨を動かしていきます。
人間は頭の形を左右対称に保つため、「頭蓋運動協調」と言って、呼吸に伴う胸郭の上下の運動に合わせて頭蓋に内圧力が生じると、各頭蓋骨が協調して外見からは分からない程の運動を行います。同様に、自身で頭を前後左右に動かしたときの向きに応じて、左右の頭蓋骨は協調した対称・非対称な運動を行います。
そのことから、頭蓋は呼吸に合わせて各頭蓋骨のパーツが協調し合い「目には見えないほどの収縮と膨張の変動」を繰り返します。
その際、頭がゆがむと呼吸に伴う対称運動が崩れてしまいます。そうすると、頭蓋骨の協調運動は異常パターンになります。
例えば、右斜頭の形状を両手で頭の左右を触れた際に、右側の頭蓋の膨らむ運動と比べて、左側の頭蓋の膨らむ運動が大きくなり、左側の額の運動と比べて右の額の膨らむ運動の大きくなります。また、絶壁の場合には、後頭部の運動が少なく、左右のハチが張る方向や頭頂部が高くなる方向への運動が大きくなります。つまり、頭がゆがむと、運動もゆがむ方向に向かいます。
そのことから、異常な運動が起きている部分に対し呼吸の運動に合わせて微弱な手の圧力を加えることで、ゆがむ方向と反対方向に誘導してあげたり、両手で頭の左右を包み込むことで余計な動きを制御してあげます。それによって、他の頭蓋骨に協調された運動が起こるようにしていきます。
その際にマッサージを頭にしてしまうと、手の力が頭蓋骨に作用したときに頭蓋の変動を妨げてしまいます。そうすると、不規則な変動を与えてしまうおそれがあります。
その上で、呼吸に伴う頭蓋の変動を感知しながら両手で頭の左右を持続的に触れていると、ゆがんだ形状に沿って行われている変動が徐々に制御されていくことで、次第に頭皮の緊張が取れていきます。
そして、頭蓋骨の変動が膨張(リラックス)したタイミングで頭皮に手の力を加えていくと、正確な方向に変動が誘導されていくことで、ゆがみが調整されていきます。
施術中の見た目は、両手で頭の左右の皮膚の表面を包み込みながら持続的に触れているのみです。
それらのことから「整体」のやり方は、頭皮・頭蓋骨に圧力を与える「マッサージ」とは方法が全く異なるため、手による力が頭蓋骨に及ぼす「物理的な影響」を抑えられます。
皮膚の表層にアプローチを施すことで、形状の滑らかさを促進する「物理的な効果」が期待できることから、特に大きな危険性はありません。身体の発育(成長)に合わせて、頭の形状の流れを緩やかにしていく調整を繰り返していくことで、頭の形を丸くしていきます。
「頭蓋骨の成長」を利用して、「月に1回の頻度」で施術を行う
頭のゆがみ改善には、調整をした頭蓋骨の位置からの「成長」による骨のリモデリング(骨の成分の吸収と再構築の改変)・縫合の補強・拡大する膨張が必要になります。
施術後は「頭蓋骨の成長」を待つため、敢えて間隔を空けて次回の施術を行います。そうすることで、頭蓋が成長したときの形状に応じて施術が行えることや、改善が難しい部分を成長で補うことができます。それらのことから、施術を受けてから「20~30日後」にご予約をお願いしております。
通う回数の目安について
頭の形の施術期間は、動かす頭蓋骨の範囲によって異なります。
非常に軽いゆがみであれば、頭蓋の一部だけを動かす部分調整になるので3~5回ぐらい。頭蓋骨全体を動かす全体的な調節の場合は1~3年程度かかります。
また、施術をはじめるタイミングにも期間は左右されます。泉門が閉じていない拡大する成長が旺盛な乳児の時期から調整施術を始めた場合は、10ヶ月未満で終わることもあります。そのため、幼児であっても開始年齢が早いほうがトータルの期間は短くなる場合があります。
幼児から施術をはじめた場合は、軽度の形状まで変化し状態が落ち着くまで治療を続けるケースがあることや、大人の施術の場合は構造が強固に定まっていることからトータルの期間は長くなるかもしれません。
※数回のみの施術では、調整をした頭の位置からのリモデリングを得られないことや、調整後の頭蓋骨は周囲の組織が安定するまで元の位置に戻ろうとするため、施術による位置の固定が非常に重要になります。
それらのことから、親御様やお客様自身が見た目でゆがんでいると感じる形状であれば、ゆがみ全体を動かす全体的な調整になることから12回~18回の施術を推奨しております。
※ゆがみの程度・頭蓋の剛性・施術開始の年齢・成長のスピード・個人差によっては、ゆっくり改善する場合もありますので、効果を実感されるまでに18回以上の施術を必要とする場合もあります。
そのため、幼児の手による頭の形の施術は、多くの場合1年以上はかかります。場合によっては、後戻りの予防期間を含めずに3年以上かかることもあります。
なぜ、これだけの施術期間が必要なのでしょうか。
その理由は、調整施術の頭蓋骨を動かす仕組みにあります。
施術では、胎児~乳幼児の左右の頭頂骨の周囲には4種6か所の泉門、頭蓋骨の対向する骨と骨が連結する縫合という「連結間の繊維」と「縫合部の骨の再生」を利用して頭蓋骨を動かしています。
縫合の連結間は繊維であり、頭蓋に力を加えることで伸び縮みします。力が加えられた方向に縮み、逆のほうが伸びますが、縫合は一定の厚みを保とうとするので骨の吸収・再生が進みます。それを繰り返すことで、徐々に頭蓋骨のパーツが動いていきます。
※なお、1~2週間では頭蓋が成長しないことや、たとえ優しい力であっても1~2週の間に1、2回の頻度で位置を合わせる施術を繰り返していくと、内力が蓄積し泉門・縫合の繊維に負担がかかり頭蓋の構造が保てないことにより、後戻りや変形が悪化するリスクもあります。そのことから、短期集中型の施術はすすめていません。
骨の再生には時間がかかります。また、1回の施術で頭にあまりに大きな力を加えすぎてしまうと、内力も大きくなるために後戻りを起こす、または縫合部が損傷したり凹んでしまうリスクもあるので目に見えて違いがわかるほど動かすことはできません。そのため、ゆがみが大きく頭蓋骨の位置を動かす範囲が大きければ大きいほど長い施術期間が必要になるのです。
それらのことから、乳児~2歳前位までは脳の拡大や縫合の骨の増加が旺盛で頭蓋骨が動きやすいことから、幼児から施術を開始した場合と比べて期間は短くなります。そして、縫合の連結は成人に近づくにつれて、噛み合った接合をしていくことから年齢と共に徐々に動きにくくなるのです。
成人の時期までは骨の代謝が常に行われるため、幼年~若年層ぐらいまでは成長を利用した施術が可能です。しかしながら、頭蓋骨の拡大・形状が変化する成長は、年齢が若いほど旺盛であることから、なるべく早い時期から施術を受けられることをおすすめします。
個人差はありますが、骨のリモデリング作用の周期の影響により、3~5回目ぐらいから変化が見られます。
施術を受けられているお子様の親御様からは、受けてから35日を経過すると形が戻ってしまうと伺うことがあります。こまかな調整ができなくなることで施術がスムーズに進まないことが理由として挙げられます。
また、施術期間中に間隔が数か月空いてしまうと、骨のリモデリングのタイミングを逃してしまいます。そのため、ある程度形が整うまでは、20日~30日の間隔で施術を受けられるのがベストです。
こちらから無理におすすめすることはありませんが、歯の矯正治療でも、ある程度の治療期間は必要です。できる限り早く終わらせたいと考えるかと思いますが、最後まで根気よく施術を続けましょう。
当店では頭の形が少しでも良くなればという思いで施術を行っているため、施術の通う頻度と回数を推奨しておりますが、お子様の様子や親御様のご都合を見ながら施術を受けることも可能です。