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​斜頭症にマッサージ・徒手矯正のやり方は禁忌|頭の形整体の施術方法を紹介

「あたまぁる」は東京都八王子市で、頭の歪み・いびつに対し、赤ちゃん~大人の方々に「頭の形」専門とした施術を行う事業をしております。ご予約はこちら。

 

頭蓋変形は、斜頭症・短頭症・長頭症の位置的頭蓋変形、縫合の早期癒合による変形に分類されています。胎内や産道の環境・胎児の栄養状態・出産時の経緯・向き癖・新生児~乳児期の頭を支える補助具などが原因です。

 

未だ頭を左右に動かせない時期の赤ちゃんが、頭蓋の片側・両側の後頭部、片側の側頭部に、同じ位置で持続的な外圧を受けることにより、絶壁頭斜めの頭の変形が生じることが推測されます。なお、施術を受けられるお子様の親御様自身、もしくはその親の頭の形がゆがんでいるという声も珍しくないことから、遺伝的な要素も原因の一つであると考えられます。

 

当店の頭蓋変形の施術は、「マッサージ・徒手矯正・手技療法・整復」などの医療行為ではありません。「民間療法」になります。日本では、医師を除く医療国家資格免許の業務で頭蓋に変形の施術を行うことは一切許可されていません。そのため、当施術者は柔道整復師の免許を所持していますが、柔道整復術・接骨の業務に頭蓋変形の技法は含まれないため「整体」として行っています。関係法規についてはこちら。

施術のやり方は、両手で左右の頭皮の表層を持続的に触れているのみの調整になる​

頭の施術は、手の外力に対し頭蓋が安定した構造を保つことが出来るようになる生後4か月から開始します。

 

基本的な方法としては、成長と共に変化する頭蓋の構造・形状・強度に関わらず、両手のひら全体で頭の左右を包み込むように頭皮の表層を触れたまま、呼吸に伴う胸郭の動きを見ながら手の位置を持続していきます。もしくは、触れている際に頭皮の緊張が緩んだタイミングで、頭蓋の運動に沿って表皮に微弱なずらす力を加えていく調整となります。

 

あおむけで行う場合は、後頭部の下に両手を入れて頭を軽く持ち上げたまま、呼吸に伴う頭蓋の運動をみながら手の位置を持続していきます。もしくは、両手のひら全体で頭の左右を包み込むように触れたまま、頭蓋の運動に合わせて微弱な力を頭皮に加えていきます。

 

例えば、手指で皮膚の色が白くなる程の力で頭を押します。

 

すると、手のひらと足の裏以外の皮膚は非常に薄いことで刺激は骨に到達し、手の力と同じ力の「内力」が凹んだり・膨らんだり・壊れたり・位置が動いたりしないように抵抗するため、頭は動きません。一方、頭蓋の剛性が低ければ力の釣り合いがとれず、手の外力に内力は負けてしまう可能性があります。

 

つまり、頭蓋の内力が抵抗すればそれほどの危険性はないものの、内力が抵抗できなければ危害を加えてしまう恐れがあります。そのため、頭蓋変形に対し頭に「マッサージ・矯正」を手掛けることは、医療上通常行ってはならない相対禁忌とされています。

 

それらのことから、頭蓋に対しては押したり・揉んだり・動かしたりはせずに、頭皮の色が白くならないように触れて調整を行います。

​施術の目的は、呼吸に伴う頭の左右非対称な運動に対し、手で誘導をして頭蓋骨が協調した動きに戻るように促すこと

当店では、頭蓋の協調運動と成長を利用した調整を行っています。

 

「頭蓋運動協調機能」を改善するとは、呼吸のリズムを介して行われる頭蓋の運動に合わせて、両手で頭蓋骨に陽圧圧迫を加えないように頭の左右の表層を持続的に包み込むことで、ゆがみに沿った異常な頭の運動を制御していくことです。そうすると、正確な動作パターンが行われるように誘導されていきます。1)​​

 

頭蓋の15種23個の頭蓋骨と顔面骨の大半の骨は、対向する骨と骨とが縫合という連結をして組み立てられています。そして、呼吸に伴う胸郭の上下の運動に合わせて頭蓋に内圧力が生じると、それぞれの骨が協調して外見からは分からない程の運動を行います。そのため、呼吸に合わせて頭を触れた際に、わずかな動きを触知できます。その際、赤ちゃんの頭の動きは大人と比べて若干大きいように感じます。​

 

頭蓋の運動が左右対称に行われることで、形状も左右対称に保たれている。もしくは、形状が左右対称であるから、運動も左右対称に保たれていると考えます。

 

一方、変形が現れると、頭蓋の作動が異常パターンとなります。例えば、切れかけのある消しゴムや紙を裂こうとした時に、まず切れかけの部分から裂けていきます。つまり、赤ちゃんの頭が歪むときには、それぞれの骨の連結が緩い縫合・骨の厚みが薄い軟弱の部分に力の集中が起こることでゆがみが始まります。そうすると、構造の安定が崩れることで、骨と骨とが接合している縫合の一部が不調和となります。その結果、頭蓋骨の協調運動に余計な動きが加わったり、反対に圧迫を受けた接合部の動きが悪くなるため左右非対称の運動になると考えられます。

それらのことから、まず頭を触れる際に、呼気・吸気に伴う頭の運動に沿って頭を触れます。そして、頭蓋骨の動きに合わせて左右の頭蓋を両手で穏やかに持続的に触れている、もしくは微弱な力を加えていきます。

 

そのため、息を吸った吐いた時に伴う頭の運動に対し、頭皮の平面と直交した骨に向かう刺激・圧迫・ずらす力は加えません。運動の妨げになるからです。あくまでも、両手で頭を包み込むように触れているのみになります。そうすると、自然と動きが悪い部分が、正確な方向運動が行われる補助や誘導がされていきます。

 

成長に合わせて施術を繰り返していくことで「縫合のトレーニング」になります。頭蓋が左右対称に行われていく運動を覚えていくからです。そうすると、次第に頭皮の緊張が取れて左右のゆがみが調整されていきます。そして、、頭蓋は正確な方向に運動を覚えるための情報入力が高まっていき、脳を被う結合組織・骨・皮膚・筋肉による効果的な誘導がされることで、形に丸みを帯びていく期待ができます。

なお、呼吸に伴う頭の運動は、外見から全く見えない程の微小な動きであるため、両手で頭を触れている際に医療用弾性ストッキングの弱圧力(弱圧で20mmHg水銀圧=26.6hPaヘクトパスカル)をかけてしまうと運動の妨げになると推測します。この圧力は、手指で手の甲の皮膚を押した時に色が皮膚の白くなる程の力に相当します。

 

血圧測定をしている際に、数値が25~30mmHgに上昇すると、腕の締め付けが始まる感じを受けると思います。その力でお子様の頭に持続的な施術を行うのは刺激が強すぎます。また、18か月未満の頭蓋に40mmHg=53hPa以上の圧力を加えると、頭蓋の構造が耐え得る疲労限度を超える恐れがある医療行為になります。

 

そのことから、一般用の着圧ソックスの弱圧を履いている程度の圧力未満(5mmHg=6.65hPa)で頭を触れます。そして、微弱な力を加える際には、赤ちゃんであれば7.5mmHg=10hPa未満、18か月以上は15mmHg=20hPa未満、大人は22.5mmHg=30hPa未満の圧力で調整を行います。

 

以上のことから、「絶壁」を治すというよりも、頭蓋骨が協調して頭の運動が左右対称に行われるようにゆがみを正しい位置に誘導していくことが目的となります。

​調整の受け方は、抱っこ・座り・あおむけの姿勢で行う

基本的に0歳~5歳未満のお子様は、身体を起こした状態で行います。お子様の頭は柔らかいため、あおむけで行うと床から受ける力が勝ることがあり、手の誘導が正確に伝わらないことがあるからです。
 

0~1歳のお子様は、保護者様がベッドや椅子に座っていただき、お子様との対面抱っこをお願いしています。その上で、施術者は頭の後ろ側から両手で触れて調整を行います。

 

※首のすわりが未だで頭がぐらついてしまう場合は、仰向けで行うことがあります。反対に、向き癖があり首の力が強い場合は、抱っこで行います。特に赤ちゃんの場合、発達の過程や状況に応じて抱っこ・お座り・つかまり立ち・仰向けを使い分けて行うことがあります。

2歳~4歳のお子様は、ベッド上に座って行います。※3,4歳の頃から形状や動きの硬さに応じて、あおむけになり重力を加えながら行う場合があります。

5歳の頃になると、頭蓋の剛性が高くなるため、頭の重みを利用して調整を行います。そのため、ベッドであおむけになり行います。※形状によっては後頭部の膨張を促すため、座って行う場合もあります。

​成長による誘導を利用するため、「30日に1回」の頻度で通う

当店では、30日に1回(月に1回)の頻度で頭の調整を行います。

 

骨が隣り合って接合する縫合に骨が補充されることで「成長」が行われます。そのため、成長を待って行わないと、縫合が成長で補強された上での協調運動を頭蓋が覚えていかないからです。

 

また、頭蓋骨の出っ張りや扁平に対し、直接的に出っ張りを凹ませたり・扁平な部分を膨らませたり・前後径の長さを変化させたり・頭蓋を大きくしたり小さくしたりは、年齢に関わらず出来ないことが分かっています。

 

運動協調性を高めながら成長を利用する方法を「成長誘導」と言います。そのため、形を整えた後に、1か月の間隔を空けることで、成長誘導を利用し、変形を解消することが出来ない問題の部分を補っていきます。

 

 

※赤ちゃん~3歳未満ぐらいまでは、頭蓋の拡大する成長のスピードが早いことや、30日経つと柔らかいことで形が戻りやすいケースもあるため、15日~25日に1回の頻度でも構いません。なお、施術者の主観では、30代の大人は20歳と比べて頭蓋は拡大していると感じます。そのため、お子様程ではありませんが成長誘導は利用できると考えています。

​通う期間は約1年を目安にしているが、施術の経過に個人差が大きく2年以上になるケースもある

当店は、期間をかけながら頭の形を丸くしていく方法で行います。
・赤ちゃんから始めた場合は10か月~1年~1年半程度。
・1~2歳以降であれば1年~2年~3,4年以上の期間が目安となります。

 

※あくまでも目安であるため、特に決められた回数の基準・施術終了の年齢やメドというものはなく、施術を受けながら年齢を重ねた後も行えます。

 

※数回のみの施術では改善が難しいです。

 

※期間の目安が異なるのは、ゆがみの程度・剛性・運動の大きさ・成長の仕方・性差・年齢・遺伝・形状が関係しています。ですが、改善度には個人差が大きいです。

 

なお、週に1回のペースで数か月の期間で行う短期集中型の施術は、成長途上で終了し、また成長した時の形状に合わせた調整が出来ないため行っていません。

 

特に赤ちゃんは頭の運動が大きく、0歳~2,3歳頃までは頭蓋がたわみやすく、拡大する成長が旺盛であることから、なるべく早い時期から開始することで、運動と成長を利用する機会が得られやすくなります。

 

また、3歳を過ぎると頭蓋の拡大スピードが緩やかになり、合わせて剛性も徐々に高くなりますが、10~12歳の頃までは大人の形状に近づく変化をする成長の時期であるため、誘導を利用する機会が得られます。

施術期間の中で、歪みの程度を1段階下げることが目標になる

基本的には施術期間の中で。
・形状が重度であれば、中等度。
・中等度であれば、軽度。
・軽度であれば、標準的な形状に改善するように目指していきます。

 

「軽度以上」の変形の場合、手による施術と成長による改善があったとしても、変形が残留する可能性があります。

 

なお、男性の頭蓋は女性と比べて剛性が高く柔軟性が低いことから、改善の仕方に性差が現れる可能性があります。また、大泉門は早ければ生後7,8か月頃から閉鎖することで形状が定まり始めることから、1歳を過ぎると改善に期間を要したり、難しい箇所が現れる可能性があります。

 

そのことから、開始した年齢・ゆがみの程度に応じて改善度は異なる場合があります。ご来店された際に、変形を目視で確認し評価した上で改善度についてお伝えしていきます。

 

以上のことから、当店では施術を受けてから「約​30日後」にご予約をお願いしております。30日のペースを守りコンスタントに行うことで効果が高まります。そして、成長して時の形状に応じて、1回1回の調整を焦らず丁寧に行います。

 

はじめての方はこちら。

​参考文献

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