
斜頭症マッサージのやり方について|ゆがみに対する施術方法を紹介
斜頭症や絶壁頭の治療は、0歳から遅くても2歳までと言われていますが2歳以降でも改善することを知っていますか?
当店「あたまぁる」は東京都八王子市にあり、生後1か月の赤ちゃんから大人の方々へ、頭の整体施術を提供しております。

斜頭症の原因は、生後2,3週から6か月未満の赤ちゃんが頭を左右どちらかに向けたあおむけ寝の姿勢で、後頭部が床などの面と接する状況になることです。
そうすると、頭を右側に向けた場合は左側の前頭部から頭蓋内に向けて頭の荷重による外力がかかり、右側の後頭部が接している床から頭蓋内に向けて頭の荷重を受ける力がかかります。
その際、頭蓋内は上からと下からの力に対し抵抗する内力、すなわち頭の荷重外力によって応じた2軸性の応力が作用します。1)
そして、外力に対し頭蓋の位置が変化しないように応力が抵抗出来ないと、頭蓋骨の隣り合う間をごくわずかな結合組織のみで連結している部分、つまり縫合や泉門を起点にゆがみを許します。2)
それにより、右側の前頭部と左側の後頭部を押し出す方向に引張り応力、左側の前頭部と右側の後頭部を圧縮に向かう応力、頭蓋表面をずらすせん断応力、顔面に捻じれ応力が発生します。
そうして、ゆがみが増加すると頭の前後の長さ、左右の幅、上下の高さ、前後左右の位置に影響を与え、後頭部が右側斜めに扁平化した斜頭症として現れます。
これらのことから、頭を真上から見た時に斜めに傾いていたり、左右の耳の位置がずれていたり、顔を正面から見ると顔のゆがみが現れる場合があります。小学生以上に行う頬骨の調整方法についてはこちらをご覧ください。
当ホームページは、斜頭症や短頭症、絶壁頭などの頭のゆがみやいびつに対する施術方法についての情報を紹介していきます。後頭部の施術方法についてはこちら。
斜頭症マッサージのやり方と異なる施術方法

当店では、斜頭症や短頭症、長頭症、絶壁頭の頭蓋変形をマッサージのやり方で治療するというよりも、前後左右のゆがみを調整していくことが施術の目的になります。
例えば、斜頭症の変形に対して頭を押す、こねる、さする、なでる、揉む、引っ張るなどのマッサージをします。すると、頭蓋は凹んだり、壊れたり、位置が動いたりしないように内力が抵抗するため、ゆがみが調整されないことです。
一方、1歳半未満の頭に対しマッサージを行った場合、頭蓋泉門の存在や骨同士の連結する縫合も2歳と比べて軟弱なため、力の釣り合いがとれず内力が抵抗しきれない可能性があります。3)
そのため、穏やかに頭皮の表面を触れている程度の力加減で調整施術を行います。
ゆがみに対する位置合わせを行う
斜頭症は正常な頭蓋の形状と異なり、対称である前頭部と後頭部を結ぶ曲面の中心の位置と左右の耳の位置とハチの位置を非対称に変えた頭蓋であると考えられます。このため、前後と左右の位置を合わせる調整施術を行います。

例えば、右斜頭の変形を許す場合、前頭部が右方向へ、右側の側頭部が前方向へ、後頭部が左方向へ、左側の側頭部が後ろ方向へのずらすゆがみが生じます。4)
そのため、改善する方法として、ゆがみが向かった方向とは反対方向へ頭蓋表面にせん断応力が作用する力を加えます。それにより、正常な位置に戻る方向へずらす力が生じ、前後と左右の非対称な位置から対称に近づく効果に期待がもてます。

また、斜頭症と短頭症や絶壁頭の形状が合併していれば、頭蓋の左右を引っ張るゆがみと同時に頭の前後は圧縮のゆがみが生じます。5)
そのため、施術方法として前後左右の位置合わせに加え、左右に広がった横幅や頭頂部の突出に対し前後を長く促す調整を行います。短頭の施術方法はこちらをご覧ください。
頭蓋変形に触診は不要
当店では施術前の触診は不要であると考え行っていません。
その理由は、特に赤ちゃんの頭蓋の柔らかさや動きの有無をしっかり触診し検査をしてしまうと、骨同士が連結している泉門や縫合部に応力が集中するからです。6)
例えば、斜頭症や絶壁頭に変形して間もない赤ちゃんは、泉門や縫合部が軟弱であるためにゆがみが発生した可能性があります。
また、大人の方も縫合の閉鎖が起こらなければ、応力が集中する可能性があります。
そのことから、ゆがみを許した際の頭蓋内の状態を想定すると、例え早期癒合症の可能性があったとしても必要ないと考えます。7)
施術開始とともに、両手全体で頭皮の表面をおおうように触れれば、泉門と縫合の位置や頭蓋の左右差の有無を十分に触知できます。
呼吸に伴う頭蓋の動きについて
過去の経験から頭蓋を施術する際に、呼吸に伴う胸郭の動きに応じた頭蓋が膨張したタイミングで調整すると、収縮による抵抗を受ける頻度が減るため、ゆがみの改善に繋がりやすくなります。
しかしながら、皆が同じように胸郭の上下のリズムに比例した膨張、収縮を繰り返さないことです。実際に、施術を受けた方々全員に対し呼気時に伴う胸郭の動きに合わせて頭蓋を調整しても、全ての人に左右の耳の位置のずれが改善されません。そのうえ、膨張と収縮は微小な動きため、頭を触れた際に触知ができないことです。左右の耳の位置を調整する方法についてはこちら。
そのため、施術が始まって最初の5分間は呼吸に伴う胸郭の動きが引きあがりに応じて頭蓋が調整されるのか、反対に胸郭が引き下がりに応じて調整されるのかを確認しながら調整します。
具体的には、施術を受けられている方の呼気に伴う胸郭の動きでゆがみが調整されているのか。または、吸気に伴う動きで調整されているのか。もしくは、2回目の呼気か吸気に伴う動きで調整されているのか。それとも、呼気か吸気に伴う動きから時間がずれた際に調整されるのか確認をしてから調整の続きを行います。
これらのことを踏まえて、ゆがみに対する施術方法としては、呼吸に伴う胸郭の動きを見ながら行います。
施術の姿勢


ベッドの上で施術を行う姿勢として、頸のすわりがまだのお子様は仰向け寝の姿勢で施術を行います。頸がすわったお子様は保護者様がベッドの上もしくは椅子に座って対面抱っこをお願いしています。その上で、施術者は頭の後ろ側から調整を行っていきます。
2,3,4歳のお子様は座り姿勢になります。その上で、施術者は頭の後ろ側から調整を行っていきます。また、5歳の誕生日を迎えたお子様はあおむけで施術が受けられそうであれば、あおむけの姿勢で行います。
大人の方は仰向け姿勢になります。施術者が椅子に座り、頭頂部側から重力を加えながら調整を行います。骨の蓄積により頭蓋が厚くなり、骨同士が密着している縫合部に骨が付加され強度が増すことで、調整できる範囲が少しずつ狭くなる理由からです。8)
※なお、5歳以上の方で後頭部の絶壁のゆがみが強い場合や頭の形状、改善の経過によっては座った姿勢で施術を行うことがあります。
以下では、斜頭や絶壁頭などの形状に応じた施術方法について解説していきます。
後頭部の斜め扁平に対して

0歳から1歳半未満の赤ちゃんは、両手で頭全体をおおうように頭皮の表面を触れます。そして、触れたままの位置でそのまま持続させる調整を行います。
1歳半から5歳未満のお子様は、両手で頭全体を包むように触れ、頭頂部や側頭部から後頭部に向けて力を加える調整で後頭部の改善を行います。
大人の方は、両手で側頭部や頭頂部を包むように触れて、側頭部や頭頂部から後頭部の膨らみがあったとされる方向へ向かう力を加えます。長頭の施術方法についてはこちら。

右側の耳の位置の前方のずれ

ゆがみを調整することで、左右の耳の位置のずれを合わせることが施術の目的となります。例えば、右斜頭症と併せて耳の位置にずれが生じた場合、右側の耳は顔に近く、左側の耳は後頭部に近くに位置を変えるため、以下の施術方法を紹介していきます。
0歳から1歳半未満の赤ちゃんは、左手で左側の頭部を触れて頭を支えながら、右手の指腹から手のひらの順で右側の側頭部と頭頂部の全体を包むように触れます。そして、触れている手の位置のまま持続させます。
1歳半から5歳未満のお子様は、左手で左側の側頭部を触れて頭を支えながら、右手で右側の側頭部の前側から右側の耳の後ろ側や右側の後頭部の方向へ向かう力を加えます。
大人の方は、施術者が左手で後頭部を軽く持ち上げて浮かせながら頭を支えます。その上で、右手で右側の側頭部の前側から右側の耳の後ろ側と右側の後頭部の方向へ向かう力を加えます。
左側の耳の位置の後方へのずれ

0歳から1歳半未満の赤ちゃんは、右手で右側の後頭部を触れて頭を支えながら、左手の手のひらから指腹の順に包むように左側の側頭部と頭頂部の全体を触れます。そして、触れている手の位置のまま持続させます。
1歳半から5歳未満の方は両手で両側の側頭部を触れ、右手で頭を支えながら左手で左側の側頭部の前側もしくは後ろ側から左側のこめかみや左側の前頭部に向けて力を加えます。
大人の方は、頭を右側へ傾け、施術者が左手で側頭部の後ろ側から後頭部を触れて頭を軽く固定します。その上で、右手全体で左側の側頭部を触れ、左側のこめかみに向けて力を加えます。
顔のゆがみに対する施術について

右斜頭と併せて顔にゆがみが生じると、前頭部は右方向へゆがむのに対し、左右の頬骨や下顎骨は左方向へゆがみます。9)
そうすると、あおむけに寝てもらい顎の真下から顔を見た際に、耳の位置のずれを確認できたり、前頭部や左右の頬骨は右から左に向かって右下がりの傾斜が見えます。
以下では、前頭部のゆがみと、小学生以上に行う頬骨の施術方法を紹介していきます。
前頭部が右側へゆがんだ場合

0歳から1歳半の赤ちゃんは、施術者が右手で右側の頭部を触れて頭を支え、左手の母指以外の指腹を右側の前頭部にあてがい、指腹から手のひらの順で前頭部全体を包むように触れたままの位置で持続させます。
1歳半から5歳未満の方は、施術者が右手で右側の側頭部を触れて頭を支え、左手で右側の前頭部から左方向へ向かう力を加えます。
大人の方は、頭を左側に軽く傾け、施術者が右手で右側の側頭部を触れて頭を支えます。その上で、左手で右側の前頭部から左方向へ向かう力を加えます。
また、右方向へ前頭部がゆがんだことに対する左前頭部の施術方法は、0歳から1歳半の赤ちゃんは、施術者が右手で右側の頭部を触れて頭を支え、左手の手のひらから指腹の順に包むように左側の側頭部と頭頂部の全体を触れます。そして、触れている手の位置のまま持続させます。
1歳半から5歳未満の方は、施術者が右手で右側の頭部を触れて頭を支え、左手全体で左側の側頭部や頭頂部を触れながら、左側のこめかみや左側の前頭部に向かう力を加えます。
大人の方は、顔を正面に向けた位置で施術者が両手で側頭部もしくは頭頂部を手全体で触れ、右手は右側の後頭部へ、左手は左側の前頭部へ向かう力を加えます。
頬骨の調整について

右斜頭症と併せて顔がゆがんだ場合、右側の前頭部と頬骨に突出や膨張、左側の前頭部と頬骨から左側頭部に向かう傾斜した扁平が現れる可能性があります。
そのため、斜頭と併せて顔がゆがみが気になる方に対し、頭の施術時間の中で頬骨の調整を行います。
施術方法としてはあおむけになり、母指以外の四本の指の指腹で片側の頬骨を外側から内側へ穏やかに包むよう触れたまま持続させます。そして、反対側の頬骨を同様に行います。
※小学生未満の方が頬骨にゆがみが生じている場合、先程の耳の位置のずれに対する調整を行うことで、間接的に改善を図ります。
ハチ張りの施術のやり方

0歳から1歳半の赤ちゃんは、両手で頭全体をおおうように頭皮を触れ、穏やかに頭を包むようにしたままの手の位置を持続させます。
1歳半から5歳未満の方は、両手で左右の側頭部やハチを覆うように触れ、ハチの前側からハチの後ろ側の方向や後頭部の中心の位置に向かう力を加えます。

大人の方は、施術者が左手で後頭部を軽く持ち上げて浮かせながら頭部を支えます。その上で、右手全体もしくは母指でハチを触れて、右側のハチの前側から右側のハチの後ろ側の方向や後頭部の中心の位置に向かう力を加えます。そして、手を入れ替え、左側のハチを同様の方法で行います。
張りが強い場合

1歳半から5歳未満の方は、右手で頭の前側を支え、左母指で右側のハチの前側を触れた上で、左母指でハチの前側からハチの後ろ側の方向や後頭部の中心の位置に向かう力を加えます。そして、左側のハチを同様に行います。

大人の方は、頭を右側に傾けた状態で施術者が両母指で左側のハチを触れます。その上で、左側の後頭部や後頭部の中心へ向かう力を加えます。そして、頭の向きを左側に変えて右側のハチを同様に行います。
突出した頭頂部に対しての調整

0歳から1歳半の赤ちゃんは、片手で後頭部に手を添えながら頭を支え、もう片方の手で頭頂部の前側から後ろ側にかけて包むように頭皮を触れたままの手の位置を持続させます。
1歳半から5歳未満の方は、片手で後頭部に手を添えながら頭を支え、もう片方の手で頭頂部の前側から後頭部の中心に向けて力を加えます。

大人の方は、後頭部を片方の手で軽く持上げて頭を支え、施術者がもう片方の手で頭頂部の前側から後頭部の中心に向けて力を加えます。施術のご案内についてはこちらをご覧ください。
長頭の形状に対する施術
0歳から1歳半の赤ちゃんは、片手で後頭部に手を添えながら頭を支え、もう片方の手で側頭部の前側から後ろ側にかけて包むように頭皮の表面を触れたまま手の位置を持続させます。そして、手を変え、反対側の側頭部に対し同様に行います。
1歳半から5歳未満の方は、片手で後頭部に手を添えながら頭を支え、もう片方の手全体で側頭部の前側から後頭部の外側や耳の後ろ側に向けて力を加えます。そして、手を変え、反対側の側頭部に対し同様に行います。
併せて、両手全体で前頭の上部から頭頂部を触れ、頭頂部の後ろ側から後頭部の上部に向かう力を加えます。
大人の方は、後頭部を片方の手で軽く持上げて頭を支え、施術者がもう片方の手全体で側頭部の前側から後頭部の外側や耳の後ろ側に向けて力を加えます。そして、手を変え、反対側の側頭部に対し同様に行います。
併せて、顔を正面に向けたまま、両手全体で前頭部を触れ、頭頂部の方向に向けて力を加えます。