
あたまぁる
あたまぁるは、東京都八王子市で赤ちゃん~大人の方々の斜頭症・絶壁頭・頭の歪み・いびつなどの頭の形に特化した整体施術を行う事業です。当店は、2021年に整体院を開業し、主にお子様を中心に施術の提供を行っております。ホームページでは、頭の形の施術について解説していきます。
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斜頭症・絶壁など頭の形の施術のやり方

斜頭・絶壁・ハチ張りに対し「呼吸に伴う頭蓋の運動」「骨の柔軟性」「骨のたわみ」を利用して左右のゆがみを調整していくことが施術の目的となります。
頭のゆがみは、「頭皮・筋肉・頭蓋骨・結合組織」で起きています。脳をおおう頭皮・筋肉・頭蓋骨・結合組織がウエハース状に重なる層は、頭皮に加えて筋肉・頭蓋骨・結合組織を含めても非常に薄いです。つまり、頭の形を整えるためにアプローチをする部分は「頭皮の表面」になります。そのことから、施術は「手指で手の甲を押して皮膚の色が白くならない程度の力」で触れて調整を行います。
基本的な方法としては、成長と共に変化する頭蓋の構造・形状・強度に関わらず、両手のひら全体で頭の左右を包み込むように頭皮の表層を触れたまま、呼吸に伴う胸郭の動きを見ながら手の位置を持続していきます。もしくは、触れている際に頭皮の緊張が緩んだタイミングで、頭蓋の運動に沿って表皮に微弱なずらす力を加えていく調整となります。
人間は頭の形を左右対称に保つため、「頭蓋運動協調」と言って、呼吸に伴う胸郭の上下の運動に合わせて頭蓋に内圧力が生じると、各頭蓋骨が協調して外見からは分からない程の運動を行います。同様に、自身で頭を前後左右に動かしたときの向きに応じて、左右の頭蓋骨は協調した対称・非対称な運動を行います。参考1)
つまり、頭がゆがむと対称運動が崩れてしまいます。そうすると、頭蓋骨の協調運動は異常パターンになります。
例えば、右斜頭の形状を両手で頭の左右を触れた際に、右側の頭蓋の膨らむ運動と比べて、左側の頭蓋の膨らむ運動が大きくなり、左側の額の運動と比べて右の額の膨らむ運動の大きくなります。また、絶壁の場合には、後頭部の運動が少なく、左右のハチが張る方向や頭頂部が高くなる方向に向かう運動が大きくなります。
そのことから、異常な運動が起きている部分に対し、呼吸に合わせて手で正確な運動が起こるように誘導したり、余計な動きを制御することで、それに伴う他の頭蓋骨に協調された運動が起こるように調整していきます。
頭蓋の15種23個の「頭蓋骨」と「顔面骨」の大半の骨は、対向する骨と骨とが「縫合」という連結をして組み立てられています。縫合の連結は成人に近づくにつれて、噛み合った接合をしていきます。
また、胎児~乳幼児の左右の頭頂骨の周囲には4種6か所の「泉門」が存在します。乳児では泉門・縫合の連結部は非常に軟弱です。
なお、泉門は満3歳ぐらいまでに全ての箇所で閉鎖し、成人後に縫合部の結合組織に骨化が起こるとされています。
(個人差は非常に大きく、大泉門は生後8か月には閉鎖する場合や、年齢を重ね成人を過ぎても泉門の閉鎖・縫合の骨化が起こらない可能性があります)参考2)
頭蓋骨は扁平な骨で、断面は海綿状(スポンジ状)になっており、厚みは薄く、新生児ではペラ紙1枚の程度の厚み、大人は厚い部分の後頭骨で10ミリ程度と言われています。そのことから、頭蓋骨はクッション性を持つことで、わずかに撓み(たわみ)を持ちます。
また、頭蓋は外からの衝撃が頭蓋内に向かって作用したときに、頭蓋骨が接合している「泉門」「縫合」が振動を和らげたり、脳を保護したり、協調運動の大きさを調節したりするダンパーと似た装置の役割を果たします。参考3)
以上のことから、頭の形の施術の際に、頭皮の表層を穏やかに触れることで、目には見えない「骨のたわみ」と、骨が組み合った頭蓋骨は、骨・泉門・縫合を起点とした「柔軟性」を得られます。
その上で、呼吸に合わせて両手で持続的に頭を触れていると、「目には見えない頭蓋骨の運動」が正確な方向に誘導されていくことで、次第に頭皮の緊張が取れていきます。結果として、左右の頭蓋骨が安定することで、ゆがみは調整されていきます。
生後4か月から施術を開始する
頭の形の施術は、手の外力に対し頭蓋が安定した構造を保つことが出来るようになる「生後4か月」から開始します。
頭のゆがみ・いびつは、「生後1~3か月」に気がついたと親御様から伺うことが大半です。親御様からは生後1か月に頭の形がゆがんでいると気がついて、3か月頃ゆがみが悪化し、4か月ぐらいから形が良くなってきたと伺うことがありました。
生後4か月未満の赤ちゃんの頭蓋構造は、小泉門の接近(閉鎖)が始まっていない可能性が想定されます。参考4)加えて、頭をまだ左右に動かせないことから、寝ている時の頭にかかる外圧を左右の頭蓋骨に上手く逃がせません。
また、頭にゆがみが生じた赤ちゃんは、生じていない赤ちゃんと比べて頭蓋の剛性が低い可能性が考えられます。
それらのことから、頭に変形が現れて頭蓋の構造が安定するまでは、ゆがみが落ち着かない可能性があります。
仮に、頭蓋構造が安定していない時期から施術を行い、その時は形が良くなったとしても、頭蓋内部ではゆがみが進行している可能性が考えられるため、その後にゆがみが悪化したと誤解を招いたり、更にゆがみが悪化する可能性が想定されます。
そのため、当店では赤ちゃんが頭を左右に動かし始めるようになり、小泉門の接近による頭蓋構造の補強が始まることでゆがみが落ち着き始める「生後4か月」から施術を行います。施術を始める開始月齢を遵守し、適切に施術を行えば、特に大きな危険性はありません。
「頭蓋骨の成長」を利用して、「20日から30日に1回の頻度」で施術を行う
頭のゆがみ改善には、調整をした頭蓋骨の位置からの「成長」による骨のリモデリング(骨の成分の吸収と再構築の改変)・縫合の補強・拡大する膨張が必要になります。
施術後は「頭蓋骨の成長」を待つため、敢えて間隔を空けて次回の施術を行います。そうすることで、改善が難しい部分を成長で補っていきます。そのため、施術を受けてから「20~30日後」にご予約をお願いしております。
なお、1週間では頭蓋が成長しないことや、たとえ優しい施術であっても1週間に1,2回の頻度で施術を行ってしまうと、泉門や縫合に負担を与えてしまうおそれは0ではないため行っていません。
施術の経過についてはこちら。
通う回数の目安について
非常に軽いゆがみであれば、3~5回ぐらい。親御様やお客様自身が見た目でゆがんでいると感じる形状であれば、10回~12回の施術を推奨しております。数回のみの施術では、調整をした頭の位置からのリモデリングを得られないからです。
※ゆがみの程度・頭蓋の剛性・施術開始の年齢・成長のスピード・個人差によっては、ゆっくり改善する場合もありますので、効果を実感されるまでに12回以上の施術を必要とする場合もあります。
※あくまでも目安になります。施術終了のメドというものはありません。ある程度形が整い、1,2年様子を見てから再来店されるお子様もおります。
成人の時期までは骨の代謝が常に行われるため、幼年~若年層ぐらいまでは成長を利用した施術が可能です。しかしながら、頭蓋骨の拡大・形状が変化する成長は、年齢が若いほど旺盛であることから、なるべく早い時期から施術を受けられることをおすすめします。
個人差はありますが、骨のリモデリング作用の周期の影響により、3~5回目ぐらいから変化が見られます。
施術を受けられているお子様の親御様からは、受けてから35日を経過すると形が戻ってしまうと伺うことがあります。また、施術期間中に間隔が数か月空いてしまうと、骨のリモデリングのタイミングを逃してしまいます。そのため、ある程度形が整うまでは、20日~30日の間隔で施術を受けられるのがベストです。
※当店では頭の形が少しでも良くなればという思いで施術を行っております。そのため、施術の通う頻度と回数を推奨しておりますが、こちらから無理におすすめすることはありません。お子様の様子や親御様のご都合を見ながら施術を受けることも可能です。
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斜頭症に「マッサージ」「徒手矯正」をしてはならない
骨の変形には自然治癒力は働かない
1つ目の理由は、頭部に「マッサージ・徒手による矯正・整復などの手技療法」を施すことで血流や神経伝達を促しても、骨の変形には自然治癒力・矯正作用が起こらないからです。
頭蓋の変形は、変形する過程で「骨折」を伴わず位置的にゆがみが生じることから、早期癒合症を除けば「病気」や「ケガ」ではありません。そのため、変形が現れた後、頭蓋骨に骨折リモデリング(小児の骨折後に骨が再構築することで、たとえ転位が生じても骨が元々の骨に近い形に修復していくこと)の行程が起こりません。参考5)
つまり、骨がゆがむ変形に対し、骨にいくらマッサージをしても骨の修復が促進されないことから骨は真っ直ぐなりません。そのため、頭蓋骨の場合は左右対称の形に戻ろうとしません。
頭蓋にストレスがかかる
2つ目は、変形が悪化するおそれがあるからです。
例えば、頭を「手指で手の甲を押して皮膚の色が白くなる力」で押します。手の平・足の裏以外の皮膚は非常に薄いことから、手の刺激は頭蓋骨・骨と骨とが連結する縫合・泉門・骨と骨の間の結合組織に到達します。
また、皮膚の色が白くなるということは、体内に「血圧」がかかることになります。つまり、頭を触れている圧力は「1mmHg以上」に相当します。そのため、形を変える目的で1mmHg以上の力で頭に施術を行うということは、「マッサージ」をして矯正していることになります。
※1mmHg=水銀を1mm押しあげる圧力=1.33hPa(ヘクトパスカル)=500円玉が頭に乗っている重さ=約7g。
そうすると、頭蓋内から手の力と同じ力の「内力」が発生します。その際、内力は頭蓋が凹んだり・膨らんだり・壊れたり・位置が動いたりしないように抵抗します。そのため、内力は複雑な方向に向かうことで、頭蓋内のあらゆる組織に影響を与えると考えます。なお、内力が発生するということは、呼吸に伴う目には見えない頭蓋骨の運動を妨げていることになります。
頭蓋内に作用する手の力に対し、内力が抵抗すれば頭蓋は動かないことからそれほどの危険性はないものの、ゆがみは調整されません。
もしくは、手の力に内力が負けてしまえば「骨と骨とが連結して位置的に左右の安定を保っている頭蓋の構造(形状)」を崩してしまいます。結果として、頭蓋に新たなゆがみを与えてしまいます。
例えば、切れかけのある紙や消しゴムを裂こうとした時に、まずは切れかけの部分に力が集中することで、切れかけの部分から裂けていきます。このように、手による刺激が頭蓋骨に到達すると、軟弱な泉門と縫合に「内力が集中」する現象が起こります。
つまり、泉門や縫合の接合をつなげる靭帯や結合組織の受ける内力(応力)は相当高くなることで、大きな負担をかけてしまいます。そのため、泉門と縫合を直接的に押さなくても頭蓋骨に刺激が伝わることで、泉門や縫合を起点に変形を悪化させるおそれがあります。
頭蓋の内部は外からでは見えない
3つ目は、外からでは頭蓋の内部構造が正確に見えないからです。
泉門の閉鎖の有無・骨と骨が接合している縫合の境界線(縫合線)の流れ方には個人差があります。なお、縫合線は直線・曲線ではなく不規則な線になります。そのため、手で泉門・縫合の一部を触知できたとしても、泉門の形・縫合線の流れはおおよそでしかわかりません。
そのことから、頭を押したり揉んだりしてしまうと、気が付かないうちに泉門・縫合線の部分を誤って刺激してしまう可能性があります。
そうすると、頭蓋の骨の連結部には凹ます力や引き離す力がかかるため、頭の形状の流れに凹凸が生じてしまうおそれがあります。
医師は頭に変形のマッサージ・徒手矯正を行わない
「斜頭症」「絶壁頭」は、頭蓋の皮膚・筋・骨・結合組織にゆがみが生じることで、左右の頭蓋が位置的に非対称な状態です。そのため、マッサージ・徒手矯正の力で頭蓋骨を元の形状に戻そうとしても、頭蓋骨・縫合・泉門・筋・腱膜・結合組織に影響が及べば、内力は変形をさらに進行させる可能性があります。
そのことから、形を変える目的で頭にマッサージ・徒手矯正を施すことは、「医療上通常行ってはならない医療行為」となります。現に、医師は斜頭症・絶壁頭の治療法として、頭にマッサージ・徒手矯正を行わないことや指示・指導・推奨・同意をしません。
以上のことから、施術は頭蓋の表面に直交した骨に向かう刺激を与えないように行います。そうすると、内力の発生を抑えられるため、頭蓋に負担はかかりません。
医師以外の斜頭症・頭の形の施術は「無資格者」が行う民間療法の括りになる
結論からいうと、医業類似行為を行う国家資格免許の業務に「斜頭症」「頭の形」は関与しません。そのため、業務外で行われる施術では「国家資格保有者が施術します」「国家資格が必要です」という掲載はできません。医師以外の頭に行う斜頭症・頭の形の施術は「無資格者の民間療法」の括りになります。
施術を行うにあたり「何らかの資格が必要なのでは」と考えるのが一般的だと思います。しかしながら、医師以外で「手で頭を矯正する国家資格」は存在しません。
令和7年2月18日に発表された厚生労働省の「あはき・柔整広告ガイドライン」では、「たとえ医療国家資格を所持していても、業務外の施術をしていれば無資格者である」と無資格者の定義を変えています。以下で詳細を解説していきます。
「医療行為」と「医業類似行為」について
「医療行為」とは、医師の医学的判断や技術が必要で、人体に危害を及ぼすおそれのある行為を指します。
医業類似行為について簡単に説明します。「医業類似行為」とは、医師の医学的な判断や技術を伴わない、医療行為に似た施術行為を指します。一口に医業類似行為といっても次のように分類されます。
1.法で認められた医業類似行為
A.あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師(通称あはき師)
おもに腰痛・肩こり等の慢性疾患を扱います。治療院、マッサージを行う施術所、鍼灸院の業務。
(揉む、押す、擦る、なでる、叩くなどのあん摩・マッサージ・指圧の手技を用いて自分の体重を乗せて施術を行う治療、もしくは慰安行為)
はり師・きゅう師の施術が療養費の対象となるのは、神経痛リウマチ、頚腕症候群、五十肩、腰痛症、頸部捻挫後遺症となり、保険医の同意が必要です。
マッサージと併せて行われる「変形徒手矯正術」の場合は、肩・肘・手首・股・膝・足首の6大関節のみが対象となり、「医師の同意」が必要です。※頭部は含まれません。
マッサージは筋肉を柔らかくしたり血流・リンパの流れを良くして痛みの緩和や機能回復を行うのに対して、変形徒手矯正術は拘縮や変形が起きた関節・筋肉を曲げたり伸ばしたりをゆっくりと繰り返して行い動作の改善を行う施術になります。
変形徒手矯正術が適用される疾患例として、脳梗塞後遺症・筋ジストロフィー・脊髄損傷後遺症・リウマチ・パーキンソン病・筋萎縮性側索硬化症・脊柱管狭窄症が挙げられます。
あん摩マッサージ指圧師の施術において療養費の適用となる適応症は、脳出血等による筋麻痺・筋委縮・神経麻痺・関節拘縮・運動機能障害・四肢筋力低下等、医療上マッサージを必要とする症例とされています。
具体的には、神経痛、リウマチ、腰痛症、頸椎捻挫後遺症、五十肩、頸腕症候群などが挙げられます。これらの疾患は、慢性的な疼痛を主症状とするもので、医師による適当な治療手段がない場合に、マッサージによる治療が有効と判断される場合に療養費の対象となります。
B.柔道整復師(柔整師・接骨師、ほねつぎは同意語です)
打撲・捻挫・脱臼・骨折・筋腱軟部組織の損傷を扱います。接骨院の業務。
(柔道整復術の手技で元の位置に戻す施術行為)(外傷後の後療法として損傷・病変・拘縮した関節に直接行う軽強擦法・揉捏法・叩打法・振戦法・圧迫法・伸長法・遠隔部への誘導マッサージなどの手技療法・運動療法・物理療法)(固定法・包帯固定・牽引療法)などの施術を行い、機能異常・痛み・無菌炎症を治療する業務。
脱臼・骨折の場合は、応急処置の場合を除き、「医師の同意」が必要です。
治療院・鍼灸院・接骨院で業務内の医業類似行為を行うのであれば、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師の免許と厚生局・保健所の登録が必要になります。
医業類似行為は医行為ではない
※あはき法(あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律)・柔道整復師法では、「斜頭症に対し頭にマッサージ・矯正ができます」などのように、医師が行うような内容(医療行為)を記載することは禁止されています。
医業類似行為は医行為ではないため、「治療」など医業と誤解させるような広告表現は医師法・医療法に抵触する恐れがあります。
また、医療費控除の対象となる施術であることを明示的に広告をすることは、医療と誤認される可能性があるため、一般的に広告で謳うことは禁止されています。なお、治療院などの施術所が、医療費控除を利用できることを強調して、消費者を誘引する場合の広告は、景品表示法の対象となる可能性があります。
そのことから、「斜頭症矯正を受けるには保健所に登録され医療費控除の対象となる施術を選びましょう」などの表現は、医行為と誤解を与えるため使用できません。
なお、頭を写したビフォーアフター写真に「矯正」など医行為を連想させる表現を記載すると、医師法・景品表示法・薬機法に抵触する恐れがあります。
「保健所登録外」になる
斜頭症・頭の形は、保健所から免許の業務を行う施設登録を受けて許可されている施術ではないことから「保健所登録外」となります。そのため、「保健所登録を受けた治療院・接骨院であるため、安心して斜頭症の施術を受けられます」と掲載できません。
なお、保健所に届出を済ませ登録を受けているからといって、「手技による頭の変形を施術」を治療院・接骨院・鍼灸院の業務で行うことは一切認められていません。
※治療院・接骨院の開業(施術所登録)をする際、保健所・厚生局に「斜頭症・頭の形の施術業務を行う」と届出をした場合は当然受理されません。
令和3年4月の大阪市の施術所開設届留意事項等につきましては以下の通り定められています。
法で認められた医業類似行為に「斜頭症」「頭の形」を扱わない
◎法で認められた医業類似行為に「斜頭症などの頭蓋変形・絶壁頭・頭のゆがみ・頭のいびつ・頭の形」を扱いません。また、医療上免許の技術を必要とする症状(適応症)に含まれません。
※あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師の免許の「学科・技術基準」に頭蓋変形は含まれません。
免許の技法(手技)は、体表に接触して機械的刺激を与えることで効果的な生体反応が期待できることから「あん摩マッサージ指圧師は、マッサージ」「柔道整復師は、柔道整復術」の施術を許可されています。そのことから、頭に「あん摩、マッサージ、指圧」「頭の外傷後に筋への柔道整復術」を施すことは認められています。
しかしながら、形を変える目的で頭に行う施術は、国家資格免許の業務に含まれておりません。つまり、頭に「あん摩・マッサージ・指圧・変形徒手矯正術・柔道整復術」などの手技を用いて形を矯正することは認められていません。
※斜頭症などの頭蓋変形には、頭蓋に筋緊張・拘縮・筋麻痺・神経麻痺・筋委縮・運動機能障害の症状は一切起こりません。そのことから、マッサージ・変形徒手矯正術・柔道整復術による効果の1つである「変形の矯正作用」は、あくまでも「関節の変形」「骨折による変形」に期待できる作用であって、頭蓋変形(頭蓋骨などの骨の変形)には認められていません。
仮に、作用が認められている場合は「保険適用」になります。ですが、斜頭症などの頭蓋変形は健康保険が適用されません。
それらのことから、医業類似行為の国家資格を持つ者が行う斜頭症・頭の形の施術は法的に認められていません。そのため、「斜頭症の施術には、マッサージ師の国家資格が必要になります」と掲載できません。
たとえ国家資格免許を有するものであっても、形を変える目的で頭に「免許の技法」を施した場合、施術の力に頭蓋が耐えられなければ人体に危害を与える恐れがあるからです。また、医療行為にあたらないように免許の技法を使用せず非常に弱い力で頭蓋の施術を行ったとしても、免許の業務の範疇を超えています。
それらのことから、法で認められた医業類似行為による斜頭症・頭の形の施術は「免許の業務範囲外の行為」「免許の技術基準を逸脱した行為」となります。
※免許で許可されている疾病・疾患の施術を業務で扱うということは、新しい責任や義務を負うことでもあります。そのため、業務外の施術行為は責任や義務を負えません。
※斜頭症・絶壁・頭の形のトピックにおいて「変形に対する矯正術ができるのはマッサージ師のみ」「マッサージ師は変形の矯正作用を利用して、頭にマッサージが行えます」という掲載はできません。一般の方が見ると「誤認」するおそれがある違法な掲載になります。
以上のことから、あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師は、免許の業務で「斜頭症」「頭の形」の施術ができません。国家資格を持つものが斜頭症・頭の形の施術を行う場合は、免許は無効となり「無資格者の施術」の括りとして扱われます。
令和7年2月18日のあはき・柔整広告ガイドラインの概要では以下通りに定められています。
医業類似行為は「業務独占資格」になる
※医業類似行為の国家資格免許は「業務独占資格」になります。(その資格を有する者でなければ携わることを禁じられている業務を、独占的に行うことができる)
免許を謳い施術を行うということは、免許の業務を行うことを意味します。
つまり、資格を持つ者が、業務外の斜頭症の施術をすることは、法律違反となります。そのことから、「斜頭症の施術は、国家資格所有者が行います」のように、免許で許されていないにもかかわらず業務として行うと捉えられる表現は禁止されています。
法律で定められた内容以外の広告を掲載できない
柔道整復師法24条では、下記項目「以外の」広告を禁止しています。
(1)柔道整復師である旨並びにその氏名及び住所
(2)施術所の名称、電話番号及び所在の場所を表示する事項
(3)施術日又は施術時間
(4)その他厚生労働大臣が指定する事項
また、(4)には以下の項目が該当します。
・ほねつぎ(または接骨)
・都道府県知事に開設の届出をした旨
・医療保険療養費支給申請ができる旨(脱臼又は骨折の患部の施術に係る申請については医師の同意が必要な旨を明示する場合に限る。)
・予約に基づく施術の実施
・休日又は夜間における施術の実施
・出張による施術の実施
・駐車設備に関する事項
つまり、接骨院や整骨院の広告には、上記事項以外の内容を記載することができません。さらに、柔道整復師の技能・技術方法または経歴に関する事項を明記してはなりません。そのため、「20年以上で10万人もの施術実績をもつ高品質な柔整技術」といったことは掲載できません。
なお、「あはき法7条」においても、柔道整復師法24条とほぼ同様の規制がされています。
そのことから、斜頭症・頭の形を「広告」に謳うと、あはき及び柔道整復師法の広告制限に抵触します。「規定に違反した者は30万円以下の罰金に処する。(柔道整復師法第30条第5号、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律第13条の8)」と記されています。
以上のことから、業務外の行為により法律に抵触する場合は、保健所の指導対象・施術所の立ち入り調査を受ける可能性があります。そして、保健所から再三の注意を受けて業務内容の改善に応じない場合は、保健所から裁判所に告訴される可能性があります。
2.法に基づかない医業類似行為
カイロプラクティック・整体・オステオパシー・療術などの民間療法
いろいろな種類があり、独自の団体免許を出しているところもありますが、法で認められたものではありません。そのため、施術内容が人体に危害を及ぼすおそれがあれば医療行為に相当し、禁止処罰の対象となります。しかしながら、全てが医療行為になるとは言えません。
「医業類似行為は、人の健康に害を及ぼす恐れのある業務行為でなければ禁止の対象にならない」(昭和35年1月27日 最高裁大法廷判決)
最高裁判所の判例により、無資格者が医業類似行為を業として行うことに対し、人の体にただちに害を及ぼす恐れのある医業類似行為でないかぎり、職業選択の自由の範囲内で認められています。つまり、整体・療術・カイロプラクティック・オステオパシーなどの民間療法で斜頭症の施術を行うことができます。
民間療法は国家資格免許が不要なため、あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師の業務で民間療法を行うことは原則として禁止されています。反対に、民間療法で国家資格免許の技法を用いることは禁止です。そのことから、民間療法に国家資格の有無は関係ありません。
※地域の施術所を管轄する保健所からは、「あん摩マッサージ指圧師・柔道整復師は、頭の変形の施術はできない。あはき・柔整に含まれない。広告に謳えない。医療行為になる。業務範囲外の行為になる。業務範囲外の施術行為で万が一事故を起こしてしまった場合、施術者は責任を負えない。そのことから、施術者が保険に加入していても保険が下りない。施術は民間療法になる。そのため、危害を与えないように。」という回答を得ています。
当店の「呼吸に伴う頭蓋の変動」を利用して頭を微弱に触れて行う施術は、元来からオステオパシー・カイロプラクティック・整体で行われている方法であり、マッサージ師・柔道整復師の技術基準には含まれません。
以上のことから、医師以外の者が「斜頭症などの頭蓋変形・絶壁頭・頭の形」に対し、頭に施術を行う場合は「法に基づかない医業類似行為」に分類され、「無資格者の民間療法」の括りで行う施術となります。「国家資格免許」は一切関係ありません。
施術は、保険適用外の自由診療(自費)になります。