頭の形の調整について|頭蓋の運動と成長を利用した施術方法を解説
当店「あたまぁる」は東京都八王子市で、頭のゆがみやいびつに対する整体を行う事業をしております。
ホームページでは、頭の形の調整について、頭蓋の運動協調性と成長による誘導を利用した技法について紹介していきます。
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施術のやり方
頭の施術は、手の外力に対し頭蓋が安定した構造を保つことが出来るようになる生後4か月から開始します。
基本的な方法としては、成長と共に変化する頭蓋の構造・形状・強度に関わらず、両手のひら全体で頭の左右を包み込むように頭皮の表層を触れたまま、呼吸に伴う胸郭の動きを見ながら手の位置を持続していきます。
もしくは、触れている際に頭皮の緊張が緩んだタイミングで、表皮に微弱なずらす力を加えていく調整となります。
マッサージ・徒手矯正は禁忌
例えば、手指で皮膚の色が白くなる程の力で頭を押します。
すると、手のひらと足の裏以外の皮膚は非常に薄いことで刺激は頭蓋骨に到達します。そして、頭蓋は手の力と同じ力の内力が抵抗するため、頭は動きません。
一方、縫合の接合が軟弱な18か月未満のお子様の場合、内力が軟弱な縫合に集中してしまうと抵抗出来る限度を超えてしまいます。そうすると、新たにゆがみを与えてしまう可能性があります。
また、呼吸に伴う胸郭の上下の動きに合わせて行われる頭蓋骨の運動を妨げてしまいます。
それらのことから、ゆがみは調整されません。
そのため、形を変える目的で行う頭のマッサージや徒手矯正は、それほどの危険性はない、もしくは変形が悪化する恐れがあるため、医療上通常行ってはならない相対禁忌の技法となります。1)
実際に、頭の変形に対する徒手矯正とマッサージは法律に含まれていないため、変形徒手矯正術とマッサージについては、厚生労働省保険局医療課長より以下の通知がされています(保医発1125第1号 令和2年11月25日)。
以上のことから、施術を行う際には、頭皮の色が白くならない程度の力で頭を触れて、頭皮の表面と直行した頭蓋骨に向かう刺激は一切与えず、頭蓋骨の運動を妨げないように調整を行います。
頭蓋の運動協調の機能を改善、促進させる
頭蓋の運動協調とは、呼吸のリズムを介して行われる頭蓋の運動に合わせて、両手で頭の左右を包み込むことで、ゆがみに沿った異常な運動を制御して、正確な動作パターンが行われる方向に誘導する整体の技法です。2)
頭蓋の15種23個の頭蓋骨と顔面骨の大半の骨は、対向する骨と骨とが縫合という連結をして組み立てられています。
そして、呼吸に伴う胸郭の上下の運動に合わせて頭蓋に内圧力が生じると、それぞれの頭蓋骨が協調をして頭蓋の運動を行います。
そのため、5歳未満のお子様の頭を胸郭の動きを見ながら触れた際に、わずかな膨らみを触知できます。なお、大泉門が閉じていない赤ちゃんは膨らむ動きが大きくなります。
頭蓋の運動は左右対称に行われることで、頭蓋の形状も左右対称に保たれている。もしくは、形状が左右対称であるから、運動も左右対称に保たれていると考えます。
一方、頭蓋変形が現れると、頭蓋の作動は異常パターンとなります。
例えば、切れかけのある消しゴムや紙を裂こうとした時に、まず切れかけの部分から裂けていきます。
つまり、赤ちゃんの頭がゆがむときには、それぞれの頭蓋骨の連結が緩い縫合・骨の厚みが薄い軟弱の部分に力の集中が起こることでゆがみが始まり構造の安定が崩れます。
そうすると、縫合の一部の接合が不調和となるため、ゆがんだ方向に向けた運動が加わることが考えられます。
そのため、斜頭のお子様の頭を呼吸のリズムに合わせて触れた時に、後頭部の斜め側の頭蓋の運動は小さく、斜めと反対側の頭蓋の方が膨らむ運動が大きくなります。
それらのことから、頭蓋の運動を妨げないように左右の頭蓋を両手で穏やかに触れていると、次第に頭皮の緊張が取れていくことで運動が左右に行われていきます。
そうすると、左右のゆがみが調整されていきます。
そして、成長に合わせて施術を行うことで、頭蓋は正確な方向に運動を覚えるための情報入力が高まっていき、脳を被う結合組織・頭蓋骨・頭皮・筋肉による効果的な誘導がされることで、頭の形が丸みを帯びていきます。
施術の受け方
基本的に0歳~5歳未満のお子様は、身体を起こした状態で施術を行います。あおむけで施術を行うと、床から受ける力が頭蓋内に生じ、手の力が正確に伝わらないからです。
0~1歳のお子様は、保護者様がベッドや椅子に座っていただき、お子様との対面抱っこをお願いしています。その上で、施術者は頭の後ろ側から両手で頭を触れて調整を行います。
※首のすわりがまだで頭がぐらついてしまう場合、あおむけで行うことがあります。反対に、頸すわりがまだでも、向き癖が強い場合は抱っこで行います。
2歳~4歳のお子様は、ベッド上に座って施術を行います。
※3,4歳の頃から形状や動きの硬さに応じて、あおむけになり重力を加えながら行う場合があります。
5歳の頃になると、頭蓋の剛性が高くなるため、ベッドであおむけになり調整を行います。
※形状によっては後頭部の膨張を促すため、座って行う場合もあります。
後頭部が斜め平坦の場合
斜頭とは、頭が片側に向かって斜めに傾いている左右非対称の形状です。そうすると、片側の頭蓋は顔側に向かって偏位します。
施術は、顔側に偏位した片側の頭蓋を後頭部側に向けて調整を行うことで、反対側の頭蓋の位置に合わせていきます。
そのため、右斜頭の場合には右側の頭蓋の調整を行い、左側の頭蓋・耳の位置に合わせていくことを目標とします。
左斜頭であれば左側の頭蓋の調整を行い、右側の頭蓋・耳の位置に合わせていくことが目標となります。
・右側の後頭部が斜めの平坦の場合。
0歳から5歳のお子様は、左側の側頭部から後頭部にかけて左手全体で触れ、頭を支えます。
その上で、右側の頭頂もしくは側頭を右手全体で触れたまま、手の位置を持続していきます。もしくは、右手で触れている位置から後頭に向け、ずらす力を加えていきます。
5歳以上の方はあおむけになり、左手で頭の後ろ側から手を入れ、頭を軽く浮かせて支えます。その上で、右手全体で右側の頭頂もしくは側頭を触れたまま、手の位置を持続していきます。もしくは、右手で触れている位置から後頭部の中心や右耳の後ろ側に向け、ずらす力を加えていきます。
ハチ張りのやり方
短頭とは、頭蓋の前後径が短い形状をいいます。
左右の前頭・側頭が外側へ向かって偏位することにより、頭を真上から見た時に台形・正三角形に見えます。
なお、施術で直接的に頭の前後を長くしたり、ハチ張りを凹ませたり、絶壁を膨らますのは難しいです。
そのため、両手で側頭骨・頭頂骨の運動が側方や上方に向かわないように制御していくことで、ハチの左右差のバランスを整えたり、外後頭隆起・乳様突起の成長が正確に向かうように促していきます。
0歳~5歳のお子様の場合、両手のひら全体で左右のハチや側頭を触れたまま、手の位置を持続していきます。もしくは、両手でハチや側頭を触れている位置から後頭部の中心や左右の耳の後ろ側に向け、ずらす力を加えていきます。
5歳以上の方は、あおむけになります。その上で、頭の後ろ側から片手を入れて頭を軽く浮かせて支えます。そして、片側のハチや側頭を片手全体で触れたまま、手の位置を持続します。もしくは、片手で触れている位置から後頭部へ向け、ずらす力を加えていきます。
頭頂部の調整
お子様の場合は、両手の親指の指腹で左右の頭頂部を持続的に触れているのみです。もしくは、親指の指腹で頭頂部の頭皮に、後ろ方向へのずらす力を加えていきます。
5歳以上の方は、あおむけになります。その上で、頭の後ろ側から片手を入れて頭を軽く浮かせて支えます。そして、もう片方の手全体で頭頂を触れたまま、手の位置を持続します。もしくは、頭頂を触れてる手の位置から後頭に向けて、ずらす力を加えます。
成長誘導を利用する
当店では、頭の施術を30日に1回(月に1回)の頻度で行います。
頭蓋の成長は、それぞれの頭蓋骨が隣り合って接合する縫合に骨が補充されることで行われます。そのため、成長を待って施術を行わないと、縫合が成長で補強された上での協調運動を頭蓋が覚えていかないからです。
また、手による施術では、頭蓋骨の出っ張りや扁平に対し、直接的に出っ張りを凹ませたり・扁平な部分を膨らませたり・前後径の長さを変化させたり・頭蓋を大きくしたり小さくしたりは、年齢に関わらず出来ないことが分かっています。
頭蓋骨の運動協調性を高めながら頭蓋を成長を利用する方法を成長誘導と言います。
そのため、頭の形を整えた後に、1か月の間隔を空けることで、成長誘導を利用し、変形を解消することが出来ない問題の部分を補っていきます。
施術期間について
当店の頭の施術は、期間をかけながら頭の形を丸くしていく方法で行います。
・赤ちゃんから始めた場合は最低1年、もしくは1年半~2,3年程度。
・1~2歳以降であれば2年~3,4年以上の期間が必要です。
※期間が異なるのは、ゆがみ・剛性・運動の大きさ・成長の仕方・改善度に個人差が大きいことが関係しています。
※なお、週に1回のペースで数か月の期間で行う短期集中型の施術は、頭が成長途上で施術が終了し、また成長した時の頭の形状に合わせた施術が出来ないため行っていません。
特に赤ちゃんは頭の運動が大きく、0歳~2,3歳頃までは頭蓋がたわみやすく、拡大する成長が旺盛であることから、なるべく早い時期から施術を開始することで、運動と成長を利用する機会が得られやすくなります。
また、3歳を過ぎると頭蓋の拡大スピードが緩やかになり、合わせて剛性も徐々に高くなりますが、10~12歳の頃までは大人の形状に近づく変化をする成長の時期であるため、誘導を利用する機会が得られます。
改善度について
基本的には施術期間の中で。
・頭の形が重度であれば、中等度。
・中等度であれば、軽度。
・軽度であれば、標準的な形状に改善するように目指していきます。
なお、男性の頭蓋は女性と比べて剛性が高く柔軟性が低いことから、改善の仕方に性差が現れる可能性があります。また、頭蓋の大泉門は早ければ生後7,8か月頃から閉鎖することで、形状が定まり始めます。
そのことから、施術を開始した年齢・ゆがみの程度に応じて改善度は異なる場合があります。
ご来店された際に、変形を目視で確認し評価した上で改善度についてお伝えしていきます。
以上のことから、当店では施術を受けてから約30日後にご予約をお願いしております。
30日のペースを守りコンスタントに施術を行うことで効果が高まります。
そして、成長して時の形状に応じて、1回1回の調整を焦らず丁寧に行います。
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