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​斜頭症の施術に関する法律|医業類似行為について|無資格者の定義

時折、頭の施術中にお客様から「なんでマッサージはしないの?」「押したりしないの?」「なんでただ触っているだけなの?」「もっとグイグイ動かすのかと思った」「全身の施術をすると改善しやすいというサイトがあったけどここではしないの?」と伺うことがあります。
斜頭症(頭のゆがみ・いびつ)などの頭の形の施術を行う際には、厳しい法律の制限があります。当施術者は法律に則った施術を行っております。以下では「
法律上の医業類似行為」について解説していきます。
※厚生労働省などの行政、国、有識者らの規定や定義について解説すると、法律である「あはき法」と一致しない部分があるため割愛させていただきます。

​斜頭症の施術に関する法律

簡潔に言うと「手で頭の形を施術する国家資格」は存在しません。そのことから、「手による斜頭症の施術」は「医業類似行為」に分類されます。
また、斜頭症や頭の形を「マッサージする、整える、改善する、矯正する、調整する、丸くする、丸く育てる、変える、解消する、なおす」などと称して施術を行う場合、医業類似行為の中で医の行為の一種になるため、これらは「
医行為」に該当します。
そして、医師、歯科医師、医師の指示のもとで行われる理学療法士以外の国家資格者が斜頭症などの頭の形の施術を提供する場合は「
無資格者」になります。

頭蓋の変形は疾病・疾患にあたる

頭蓋変形(頭の形)は「斜頭症・短頭症・長頭症・頭蓋縫合の早期癒合」による変形に分類されます。厚生労働省は、頭蓋縫合の早期癒合の変形を除く、乳児の外圧による頭蓋変形(変形性斜頭及び変形性短頭症)を「疾病、疾患」に指定しています。赤ちゃんが寝ているときの寝方の癖や向き癖が原因で、頭が床や寝具から外圧を受けて、後頭部に平坦化が現れた頭蓋変形も疾病・疾患に入ります。

医業類似行為の定義

昭和29年(1954年)6月に仙台高裁は『医業類似行為とは疾病の治療、または保健の目的でする行為であって、医師、歯科医師、あん摩師、はり師、きゅう師または柔道整復師等の、法令で正式にその資格を認められたものがする行為でないものをいう』と述べています。

 

令和7年(2025年)9月24日山形地方裁判所は、『ここにいう医業類似行為とは、医行為に該当しないが、疾病の治療又は、保健の目的をもって行う行為であると解され、あん摩師等法は、医師以外の者については、同法の定める行為(あん摩、マッサージ若しくは指圧、はり又はきゅう)を業とすることは、医師又は同法の定める免許を有する者の限り認め、それ以外の医業類似行為については、医師以外の者がこれを業とすることを禁止する趣旨であると解される。』と述べています。

 

【医業類似行為を簡潔に説明すると】

・免許制のない「疾病の治療」または「保健」を目的とする行為。
・治療目的であれば違法行為である。
・治療目的であれば医行為である。
・あはき法第十二条で「いかなる人も行ってはならない行為である」と定められている。
・行った場合には、罰則がある。
・保健の目的であれば禁止されていない。
・民間療法である。
それらのことから、医業類似行為を取り扱う国家資格免許はありません。つまり、医業類似行為は「国家資格を必要とする施術」、「資格の有無が重要な施術」ではありません。

​手で頭の形を施術する国家資格は存在しない

「あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律」の略称を「あはき法」と言います。あん摩マッサージ指圧、はり、きゅうの略称を「あはき」、柔道整復の略称を「柔整」と言います。

 

あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう、柔道整復の免許の専門学校の学科、理論、実技(手技)、試験、技術基準に、「斜頭症などの頭蓋変形、絶壁頭、ハチ張り、頭のゆがみ、頭のいびつなどの頭の形の施術」、「頭の形を変える目的で頭や身体に行う施術」、「向き癖の施術」は含まれません。また、助産師の業務にも含まれません。
そのことから、あはき法第十二条で述べている「
第一条に掲げるもの」である、あんま、マッサージ、指圧、はり、きゅうの免許行為の中に、斜頭症などの頭蓋変形、頭の形、向き癖の施術は入りません。
つまり、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師、助産師の国家資格は、斜頭症や頭の形や向き癖を取り扱う「
一定の資格」ではありません。そのため、「本来業務範囲内」で合法的に施術を行うことはできません。

 

仮に、手による斜頭症の施術が、あはき法第十二条で述べている「第一条に掲げるもの」の範囲に入るのであれば、医療上マッサージ、はり、きゅう及び柔道整復の手技を必要とする症状となるため「健康保険適用」になりますが、国家資格を必要とする施術とは全く異なるため「保険適用外」になります。

 

それらのことから、手による斜頭症などの頭蓋変形や頭の形の施術は、仙台高裁の判決文から「疾病の治療、または保健の目的でする行為であって、医師、歯科医師、あん摩師、はり師、きゅう師または柔道整復師等の、法令で正式にその資格を認められたものがする行為でないもの」に該当するので「医業類似行為」に分類されます。

 

また、斜頭症の施術は、山形地方裁判所の判決文にある「それ以外の医業類似行為」に含まれます。そして、「医師以外の者がこれを業とすることを禁止する趣旨であると解される。」と述べている部分に該当します。

 

国家資格者または無資格者による施術にかかわらず、あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう、柔道整復、助産、整体、カイロプラクティック、オステオパシー、療術、民間療法などの手技療法にかかわらず、手による斜頭症や頭の形の施術「自体」が「医業類似行為」と呼ばれる行為になります。
そして、施術の目的が斜頭症矯正、絶壁頭矯正、頭の形改善、頭蓋変形矯正、頭蓋変形マッサージ、頭蓋調整などの治療行為であれば、医業類似行為や医行為として違法になります。

​業務独占資格について

あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう、柔道整復の国家資格は「業務独占資格」になります。その資格を取得している人だけが、あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう、柔道整復の業務を独占的に行える資格です。​そのため、あはきや柔整の行為とは全く異なる斜頭症や頭の形の施術を免許の業務の中で独占的に行ってしまうと、医師法やあはき法および柔道整復師法の違反となり罰則の対象になります。

 

斜頭症(頭のゆがみ)の診療や施術や治療に関する業務独占資格は「医師」またはヘルメット治療におけるヘルメットの製作・調整を行う「義肢装具士」の国家資格です。
※手によるものも、装具によるものも、同じ「施術」になります。

​あはき法第十二条の意味

あはき法第十二条では『何人も、第一条に掲げるものを除く外、医業類似行為を業としてはならない。ただし、柔道整復を業とする場合については、柔道整復師法(昭和四十五年法律第十九号)の定めるところによる。』と定めております。
※あはき法第十二条の条文は、昭和二十二年以降、法令改正されていません。

 

国が制定する法は、憲法をトップとして「憲法→法律→政令→内閣府令・省令→告示」というヒエラルキーがあります。つまり、上位の法と矛盾する下位の法は無効となることを意味します。法律である「あはき法」と矛盾する規定の政令や厚生労働省や総務省の省令であれば無効となります。

「何人も、医業類似行為を業としてはならない」という意味になる

あはき法第十二条を読んで解釈すると『第一条に掲げるものである「あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう、柔道整復の免許行為」以外の「医業類似行為」と呼ばれる施術行為は、何人も業としてはならない』ということになります。
十二条の条文では「第一条に掲げる、あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう、柔道整復の
免許行為」を除いています。そのため、『何人も、医業類似行為を業としてはならない』という意味になります。

 

十二条の条文では「何人も」と定めているため「すべての人」が医業類似行為を業とすることを禁止する制限を受けます。つまり、あはき法第十二条は、医師、マッサージ師、鍼灸師、柔道整復師などの国家資格を持つ人または国家資格を持たない人にかかわらず「斜頭症矯正」や「頭の形を整える」などの治療や改善を目的として人体に触れる施術を行うことを禁止している法律です。

 

※第十二条では「ただし、柔道整復を業とする場合については、柔道整復師法(昭和四十五年法律第十九号)の定めるところによる。」と記されています。柔道整復師が柔道整復師法で認められた範囲内で接骨(骨折、脱臼、捻挫、打撲、筋腱軟部組織の損傷)を業とする場合は、十二条の制限を受けないことを意味します。
※第一条に掲げるあはきの免許を受けていない者が、あん摩マッサージ指圧、はり、きゅうの免許行為をすれば「無免許行為」となり、それは医業類似行為になります。

「第一条に掲げるもの」の「もの」は「者」ではない

あはき法第一条では『第一条 医師以外ので、あん摩、マツサージ若しくは指圧、はり又はきゆうを業としようとするは、それぞれ、あん摩マツサージ指圧師免許、はり師免許又はきゆう師免許(以下免許という。)を受けなければならない。』と定めています。
十二条で述べている「第一条に掲げる
ものを除く外」の「もの」は、ひらがなで「もの」と定めているので、第一条で述べている漢字の「」や「物」ではありません。つまり、「第一条に掲げるもの」を指しているのは、あはき法第一条で述べている「あん摩、マツサージ若しくは指圧、はり又はきゆうを業としようとする」を指していません。

 

【十二条の条文を「何人も、第一条に掲げるを除く外、医業類似行為を業としてはならない」と読み替えて解釈すると】
・何人も、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師以外のは、医業類似行為を業としてはならない。
・国家資格を持たないによる医業類似行為を禁止しています。
・あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう及び柔道整復の行為も、医業類似行為である。
・あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の免許のうち、いずれかの免許を持つであれば、あらゆる医業類似行為を行っても良い。
・あはきのいずれかの免許を持つ者は、医業類似行為の中で禁止されている疾病の治療を行っても良い。
・あはきの国家資格を持たないによる医業類似行為は禁止されているので、無資格であれば違法となる。
という意味になります。

 

【あはき法では医業類似行為をすると「罰則」があります】
仮に、マッサージ師や鍼灸師が医業類似行為を容認されているのであれば、わざわざあはき法(あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律)に医業類似行為を禁止する原則や罰則を設けなくてもいいのでは?という疑問が生じます。

 

『第十二条の三 都道府県知事は、前条第一項に規定する者の行う医業類似行為が衛生上特に害があると認めるとき、又はその者が次の各号のいずれかに掲げる者に該当するときは、期間を定めてその業務を停止し、又はその業務の全部若しくは一部を禁止することができる。
一 心身の障害により前条第一項に規定する医業類似行為の業務を適正に行うことができない者として厚生労働省令で定めるもの
二 麻薬、大麻又はあへんの中毒者
三 罰金以上の刑に処せられた者
四 前号に該当する者を除くほか、前条第一項に規定する医業類似行為の業務に関し犯罪又は不正の行為があつた者』

 『第十三条の七 次の各号のいずれかに該当する者は、五十万円以下の罰金に処する。
一 第一条の規定に違反して、あん摩、マツサージ若しくは指圧、はり又はきゆうを業とした者
二 虚偽又は不正の事実に基づいてあん摩マツサージ指圧師免許、はり師免許又はきゆう師免許を受けた者
三 第七条の二(第十二条の二第二項において準用する場合を含む。)の規定に違反した者
四 
第十二条の規定に違反した者
五 第十二条の三の規定に基づく業務禁止の処分に違反した者
② 前項第三号の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。』

 

医業類似行為をすると罰則があるにもかかわらず、十二条の意味が「第一条に掲げるは医業類似行為をしても良い」のであれば、法的に矛盾が生じます。また、「あんまマッサージ指圧、はり、きゅうの免許行為は、医業類似行為になる」という意味であれば、あん摩マッサージ指圧師がマッサージを行った場合でも罰則が生じることになります。その結果として、十二条を「第一条に掲げるを除く外」と読み替えて解釈をすると、「あはき法第十二条」と「第十二条の三」「第十三条の七の四」との食い違いが生じるのです。

 

それらのことから、第一条に掲げる「」が、あはき法第十二条を「第一条に掲げる」と恣意的に読み替えて解釈をして、医業類似行為である斜頭症矯正や頭の形の改善を業として行うことは、重大な法律違反になります。

「第一条に掲げるもの」の「もの」は「免許行為」を指す

・「」は「人間」や「人物」を表します。
・「物」は「物件」を表します。
・「
もの」は、「人間」「人物」「物件」ではなく、「行為」や「」を表します。​

そのことから、十二条で述べている「第一条に掲げる」で「第一条に掲げている」のは、第一条で述べている「それぞれ、あん摩マツサージ指圧師免許、はり師免許又はきゆう師免許」なので、あんまマッサージ指圧師、はり師、きゅう師の「免許」になります。
そのため、「第一条に掲げる
もの」は、あん摩マッサージ指圧、はり、きゅうを業とする「免許」や「免許の物件」ではなく、あんまマッサージ指圧師、はり師、きゅう師が業務範囲内でする、あん摩マッサージ指圧、はり、きゅうの「免許の行為」や「免許の」を表します。
そして、あはき法第十二条の「第一条に掲げるものを除く外」の「除く外」は、ある特定のものや人、範囲を対象から外すことを指していますので「〜を除いて」「〜以外は」という意味の表現です。そのことから、「第一条に掲げる
ものを除く外」は、第一条に掲げる、あんまマッサージ指圧師、はり師、きゅう師の免許者が業務範囲内でする、あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう、柔道整復の免許行為以外の施術行為は、「医業類似行為」と呼ばれるものになります。

 

再度確認させていただきますが、あはき法第十二条で述べられている『何人も、第一条に掲げるものを除く外、医業類似行為を業としてはならない。』を読んで解釈すると、「どんな人であっても、第一条に掲げる、あんまマッサージ指圧師、はり師、きゅう師の免許を持つ者が業務範囲内でする、あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう、柔道整復の免許行為以外の施術は、医業類似行為と呼ばれるものになるので業としてはなりませんよ」という意味になります。

 

以上のことから、あはき法第十二条は、『何人も(どんな人であっても)医業類似行為を業としてはならない』という意味になります。

 

2022年7月27日に「鍼灸師よ、誇りを失うな【特別講義編】のインタビューで、鍼灸師の芦野 純夫氏は、医業類似行為の定義やあはき法第十二条の意味について以下のように解説されています。

頭蓋矯正は元々「理学療法」である

日本では医療上、手で頭蓋骨に直接刺激を加えて頭の形を矯正する「斜頭症矯正」「斜頭矯正」「絶壁矯正」「頭の形の矯正」などの技法は存在しません。それらの技法は「あはき法第十二条が禁止する医業類似行為」に該当します。

 

頭蓋変形に対する矯正というのは、1960年代から医師や理学療法士が、赤ちゃんの頭の形のいびつや斜頭などの変形を発症したことによって現れる「運動発達の遅滞」を予防する目的で、乳幼児に対する運動発達を促すための「運動療法」を意味します。そのことから、頭蓋矯正は「育児体操、ボイタ法、ボバース法、ポジショニング」などの理学療法のことを指します。そのことから、手で頭蓋骨にマッサージなどの手技療法をして直接矯正を行うことは、当時から医業類似行為として禁止されているのです。

マッサージや変形の矯正術は「関節」と「脊椎」を矯正する目的で行う施術方法である

あん摩マッサージ指圧師の業務には、マッサージと併せて行う「変形徒手矯正術」がありますが、斜頭症などの「頭部」に起きた変形に対して「矯正術」を施すことは、業務に含まれません。

 

あん摩マッサージ指圧の「押す、こねる、さする、なでる、揉む、叩く、引っ張る」などの「マッサージ」の効果には、形態的および機能的な異常を正常な状態に戻そうとする「変形の矯正作用」が「関節」にあることから、関節の動きを良くする目的として「マッサージ」及び「変形徒手矯正術」が行われます。
※変形の矯正作用というのは、関節の動きが正常でない場合に、その動きを阻害している滲出物の吸収を促したり、関節周囲の筋肉、腱、靭帯の癒着を剝がして動きを良くする作用です。
しかしながら、赤ちゃん、幼児、学生、大人の斜頭症などの頭の形に対し、変形の矯正作用を求めて関節が存在しない「
頭蓋」にマッサージや変形徒手矯正術を施すことは、「あはき法第十二条が禁止する医業類似行為」になります。また、頭蓋に変形の矯正作用を求めて、関節や脊椎にマッサージや矯正術を行う場合も同様です。

 

身体に起きた「変形」に対して行うマッサージと矯正は「脳血管障害の後遺症、加齢による関節拘縮や筋力低下、神経痛、リウマチ、頸腕症候群、五十肩、腰痛症、頸椎捻挫後遺症」等の傷病に対して「関節」と「脊椎」に行われるものであり、頭蓋変形に対して「頭蓋や身体全身」に行う施術方法ではありません。
「変形に対するマッサージや矯正術」を行えるのは「医師、歯科医師、理学療法士、あん摩マッサージ指圧師、柔道整復師」であっても、「頭蓋変形」に対して「頭蓋や身体全身」にマッサージや矯正術を行えるのは「医師、歯科医師、理学療法士」のみなので注意が必要です。

 

法的に頭蓋矯正が認められているのは、ヘルメット療法による「頭蓋形状矯正ヘルメット」と「理学療法」のみで、手で頭に行う頭蓋矯正は法的に認められていません。​​斜頭症矯正を希望される場合、まずはヘルメット療法を扱う頭蓋骨専門の病院を受診しましょう。病院以外の頭蓋変形矯正は法律違反になります。

あはき法第十二条では「疾病の治療」のみを禁止している

あはき法第十二条では、何人も、医業類似行為の中で「疾病の治療」を目的とした施術を禁止しています。そのため、斜頭症などの頭の形に対し、手で「頭」や「身体全身」に行う施術が「改善、解消、緩和」などの治療を目的とするものであれば、どんな人であっても法律違反になります。例えば、頭の形の施術をしたことにより「便通が改善、歯並びの乱れが解消」などの表現も禁止されます。
※医師の指示のもとで行う理学療法は除く。

 

また、治療を目的とする医業類似行為に対して、「法に基づいた国家資格を所持する者が行う施術なので違法ではない」「保健所登録を受けている施術所である」「医療費控除対象になる」「民間療法である」「あはき法に該当しない」「医療行為ではない」「業務範囲」「安全」「ケアなので治療ではない」「危険性はない」「優しくソフトで繊細な施術」「頭蓋骨を強く押さない」「無事故」「安心安全」などを謳うことで、あたかも禁止されている医業類似行為が適法に行われていると一般消費者が誤認する表現は、品質誤認表示に該当し「景品表示法」「不正競争防止法」に抵触するおそれがあります。

 

※医業類似行為は「保健」を目的とするものであれば禁止されていません。医業類似行為は免許なしに治療目的で行う行為全般を指すため、治療目的でない場合は禁止されていません。また、保健を目的として行う場合でも、それぞれの国家資格の業務の範疇を越えているため、無資格として行う民間療法になります。

令和7年(2025)年3月25日の山形地方裁判所の判決では、『特定の疾患又は症状の改善、解消又は緩和することを目的とする施術は、同条が禁止する医業類似行為に該当するというべきである。』と述べています。
※同条というのは「あはき法第十二条」になります。

 

あくまでも、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師の国家資格者が「特定の疾患の治療又は症状の改善、解消又は緩和することを目的とする施術」を許されているのは、あんま、マッサージ、指圧、はり、きゅう、柔道整復の免許行為(本来業務範囲内)のみです。免許の業務範囲から外れた医業類似行為にまで踏み込んで治療行為を業とすることはできません。

 

そのため、あはき師や柔整師が「斜頭症矯正」や「赤ちゃんや大人の頭の形の改善を目的とした施術」などを業とすることは「特定の疾患又は症状の改善、解消又は緩和することを目的とする施術は、同条が禁止する医業類似行為に該当するというべきである。」と述べている部分に該当します。

 

たとえ、病院と医療連携していたとしても、斜頭症や頭の形および向き癖の施術「自体」がその資格が持つ業務の範疇を越えているため同様です。たとえ、世界中で手による頭の変形の治療が行われていても、日本の法律上では許されていません。

​「頭蓋矯正の範囲」が該当する

【何かを変える目的で行われる施術は「治療」にあたります】
・斜頭症などの頭の形の改善を目的とした頭蓋骨への施術。例えば、頭蓋骨にマッサージによる機械的刺激などで、手の力が頭蓋骨に作用することによって、頭蓋骨の移動が引き起こされる行為。また、皮膚や筋肉を動かして頭蓋骨の動きを良くする行為。(頭蓋骨周囲の上層にある皮膚や筋肉は非常に薄いので、手で皮膚や筋肉を動かせば当然ながら頭蓋骨に刺激が作用します)
・手で頭や身体全身に行う頭の形の施術が「頭の形を変える」目的。
・頭の形を「整える」行為。
・頭蓋や身体の発達や機能を「調整」する行為。
・美容目的。
・小顔矯正。
・斜頭症に伴う顔貌矯正。

・頭の形を「丸くする、丸く育てる、丸くしたい方、綺麗にする、なおす、良くする、修復する」「絶壁やハチ張りを根本改善する」「悩みを解消する」などの表現。

これらは「頭蓋矯正」の範囲となることから「疾病の治療」を目的とした施術に該当します。
例えば「骨に力が加わる程度の強さで、ゆっくりと頭の片側の骨を後方へもっていくように動かす」、「優しい適切な方法で赤ちゃんの頭の形を整える」、「右斜頭の場合はこの方向、絶壁の場合はこの方向になでる」などの施術方法は「頭蓋矯正」に該当します。なぜなら、形を変えようとしているからです。

 

「あんま、マッサージ、指圧、はり、きゅう、変形徒手矯正術、柔道整復(接骨や整骨)、整体、操体、カイロプラクティク、オステオパシー、療術、助産行為、医師の指示がない理学療法、頭の形ケア、赤ちゃん整体、民間療法」などの全ての手技療法が、頭蓋矯正の範囲となる方法であれば疾病の治療に該当します。

 

あはき法第十二条では「何人も」と定めています。「何人も」というのは「誰であっても」「誰でも」「どんな人でも」「いかなる人も」「国家資格者、無資格者にかかわらず」という意味になります。そのため、「整体師による」「医師による」「国家資格者による」「無資格者による」「マッサージ師による」などのように、特定の人に限定せず、すべての人にあはき法第十二条が適用されます。

 

そのため、「医師」や「国家元首」であっても、手技で赤ちゃんや大人の頭の形を整える(治療・改善)行為は法で禁止されているのです。現に、医師は、斜頭症や絶壁頭などの頭の形に対する治療法として、頭に手によるマッサージや矯正などの施術を行いません。また、あん摩マッサージ指圧師、鍼灸師、柔道整復師、助産師、理学療法士に施術の指示をしません。

 

【あはき法第十二条に斜頭症を当てはめると】

 斜頭症の施術はどんな人であっても、医師免許以外である「あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう、柔道整復」の免許の業務範囲以外の施術行為と呼ばれる医業類似行為に該当します。斜頭症の改善を目的とした頭蓋骨への施術は「疾病の治療」を目的とする行為に位置づけられているため、医師法やあはき法第十二条などに抵触するおそがあります。

 

頭の形を「整える」施術は、医業類似行為に該当します。この施術を行えるのは「医師」と「理学療法」の資格であり、これら以外は、法的に処罰の対象となる可能性があります。特に、あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう、柔道整復、医師の指示がない理学療法、整体、カイロプラクティック、オステオパシ、療術、助産の行為では、頭蓋の変形に対して医療行為は行えず、民間療法の範囲であるため、改善を目的とした施術ができません。

 

いかなる人による斜頭症矯正は医業類似行為なので、あん摩業、マッサージ業、指圧業、はり業、きゅう業、柔道整復業は医業類似行為には当たらないが、あん摩、マッサージ、指圧、はり、きゅう、柔道整復の免許行為を用いて斜頭症矯正を施してしまうと、医業類似行為として医師法やあはき法第12条に抵触するおそれがあります。

​赤ちゃんの向き癖の施術について

向き癖」や「反り返り」は症状ではありませんが「斜頭症などの頭蓋変形の原因となる可能性を含んでいるものに対する施術」にあたる可能性が高いことから医業類似行為に分類されます。そのため、病院以外の赤ちゃんの向き癖や反り返りを「改善する」「良くする」などと謳う施術は、医業類似行為の中で禁止する疾病の治療に該当します。
また、頭蓋変形のリスクとなる「
先天性の筋性斜頸」に対し、医師は「マッサージや徒手矯正は、かえって筋肉の緊張を強めてしまうので受けてはならない」とする注意喚起をしています。向き癖が原因で斜頸になり、斜頸が原因で向き癖になることもあります。

なぜ禁止されているのか

なぜ、医業類似行為の中で疾病の治療を禁止しているのかというと「誰であれ、人の体や健康に害を与えるおそれがある」からです。また、人の体に害を及ぼさなくても、疾病の回復を遅らせてしまう事例が多数確認されたからです。そのことから、どんな人が行っても効果の有無にかかわらず有害性が認められた事例があります。

 

2024年(令和6年)の4月に消費者庁が発表した医業類似行為関連の事故報告では、『2024年(令和6年)の2月に東京都の整体院において、「指圧マッサージ」の施術中、左耳上に痛みを感じ、医療機関に搬送された。診断の結果「左側の側頭骨茎状突起骨折」の重傷。』と関係行政機関から通知があり公表されています。
施術の目的については公表されていません。整体院で行われる「整体」の行為ではなく、「指圧マッサージ」の免許行為であったことが公表されています。あん摩マッサージ指圧の免許を持たずに「指圧マッサージ」の行為を行うことはできませんから、あん摩マッサージ指圧師が起こした「医業類似行為による」危害事故の可能性が考えられます。
あん摩マッサージ指圧の業務には、頭蓋に事故を起こすリスクのある刺激を加える業務は存在しないことから、免許の本来業務外で起こした施術事故であったことが考えられます。また、施術の刺激が頭蓋骨に向けて作用しなければそのような事故は起こらないことから、業務で「医行為」を行っていたと考えられます。それ以外の2021年~2025年の間、斜頭症(頭のゆがみ)、頭の形の施術による危害事故の報告はありません。

 

あはき法第十二条の三では「都道府県知事は、前条第一項に規定する者の行う医業類似行為が衛生上特に害があると認めるとき」と述べていますが、衛生上特に害がある行為というのは、「疾病の治療」のことを意味します。「人体に危害を及ぼすおそれのある行為」というのは、たとえ非常に弱い施術であっても「形を変えようとすれば」人の体や健康に害を与える可能性は0ではないという意味になります。そのため、施術方法が「優しくソフトな5g以下タッチ」であっても、仮にも「頭の形を整える」目的であれば、人体に危害を及ぼすおそれのある疾病の治療行為になります。

 

医業類似行為の中の疾病の治療は、適切な知識や技術を持って優しく入念に行う場合、もしくは不適切な方法や非常に強い力を使って行う場合、どちらも同等の危険性を伴うのです。たとえ、危険ではないと主張しても、人体に危害を及ぼすおそれのある行為と見なされれば、あはき法第十二条の違反になります。問題は法を遵守しない施術方法そのものにあります。

 

2018年には日本でヘルメットが医療機器として正式に承認されています。「ヘルメット治療を希望されない方」「ヘルメット療法のデメリット」などのヘルメット以外の選択肢である医業類似行為へ誘引をする投稿は、赤ちゃんの頭の形に対して適切な時期に医療を受ける機会を失わせる恐れがあり、それが元で疾病の治療回復の時期を遅らせる可能性があることから、医療法やあはき法第十二条に抵触するおそれがあります。

また、ヘルメット療法を受けている期間中に併用して手による施術を行えるのは、医師の指示のもとで行う理学療法のみです。

疾病の治療は「医行為」である

医業類似行為の中で禁止している疾病の治療は「医行為」であり、それを業務とすれば「医業」です。そのため、医師免許を持たずに頭蓋矯正の範囲に入る施術行為(形を変える行為)を業とすれば、医師法・医療法に抵触するおそれがあります。また、疾病の治療以外の美容目的の行為でも、「医師が行うのでなければ保健衛生上害を及ぼすおそれのある行為」となるため医行為に他なりません。

 

斜頭症(頭のゆがみ)に対して手で頭の形を整える行為は、再建医学Reconstructive Medicine)、つまり「医療」です。再建医学は、損傷や変形した骨、皮膚、筋肉、神経などの偏りや発達を「調整」することで再構築し、本来の機能を取り戻す要素を持ちます。頭蓋矯正や理学療法は再建医学の中に入ります。これらは「形を変える行為」であることに相違ございません。

 

そのため、「頭の形を変える行為」を許されているのは、医師、医師の指示のもとで行う理学療法士のみです。それ以外の、あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう、柔道整復、整体、カイロプラクティック、オステオパシー、療術、助産、民間療法などの国家資格者や無資格者は再建医学の範囲に入らないため、当然ながら医療行為を許されていません。

 

『医師法(昭和23年法律第201号)第17条 医師でなければ、医業をなしてはならない。』

【厚生労働省は「医行為」の解釈について】

『医師法第17条に規定する「医業」とは、当該行為を行うに当たり、医師の医学的判断及び技術をもってするのでなければ人体に危害を及ぼし、又は危害を及ぼすおそれのある行為(「医行為」)を、反復継続する意思をもって行うことであると解している。』と述べています。

 

それらのことから、医業と誤認させるような表現、医師や医療行為を連想させる表現を広告やウェブサイト、SNSに載せることは禁止されています。「治療」「治る」「直す」「改善」「整える」「調整」「綺麗にする」という表現をはじめとして、「斜頭症マッサージ」「斜頭矯正」「赤ちゃんの頭の形矯正」「絶壁頭矯正」なども医師や医療機関を連想させるため、使用禁止となっています。また、「斜頭症矯正の施術は保健所登録を受けた医療費控除対象になる場所で受けましょう」といった表現は、医療や治療を連想するため、当然使うことができません。

​広告は禁止されている

医業類似行為に関する広告の規制は「あはき法第7条」「柔道整復師法第24条」に準用して「全ての人」に適用されます。誰であれ、技能、施術方法又は経歴、頭の形に関する広告は禁止です。※当然ながらインターネットやSNS広告も含まれます。違反すると「あはき法第7条」の規定により30万円以下の罰金に処せられます。

無資格者の定義

​マッサージ師、鍼灸師、柔道整復師、助産師などの国家資格者は無資格者になる

令和7年2月18日に発表された「あはき・柔整広告ガイドライン」で、厚生労働省は以下の2つを「無資格者」と定義しています。
・1つ目は、あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう、柔道整復の国家資格を有していない者。
・2つ目は、上記などの国家資格を所有しているが、当該免許の業務外の行為を行っている者。
手による斜頭症などの頭の形や向き癖の施術を「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師」の国家資格を持つ者が提供する場合は、ガイドラインで述べている「あはき又は柔整等の免許を有しているが当該免許に係る業以外の行為を提供している者も含み、以下「無資格者」という。」の部分に該当することから「
無資格者」になります。また、歯科衛生士、助産師や医師の指示がない看護師、理学療法士、作業療法士も「無資格者」になります。

 

無資格者の場合、厚生労働省の規定では「法に基づかない医業類似行為」に分類されます。そして、法に基づかない医業類似行為は「整体、カイロプラクティック、オステオパシー、療術」などの民間療法の範囲になります。民間療法は国家資格に含まれません。その際、「人の健康に害を及ぼす虞のない業務行為」でなければならないことから、治療行為はできません。
また、「医師」または「医師の指示のもとで行う理学療法」以外で斜頭症などの頭の形や向き癖や反り返りをケアする
指導をすると、あはき柔整等の免許に係る業以外の「特定の疾患または疾患の原因に対する無資格の指導」に該当するため禁止です。

 

それらのことから、病院以外の「治療院、鍼灸院、マッサージ院、接骨院、整骨院、助産院、整体院、療術院、カイロプラクティック、オステオパシー」などの施設で行われる斜頭症などの頭の形の施術は、無資格者として行う「民間療法」の範囲になります。

・赤ちゃんの「斜頭症」「短頭症」「長頭症」等の症状に対する施術。
・「斜頭、短頭、長頭」「頭の形」「頭のゆがみ、頭のいびつ、頭の左右差」「耳の位置の左右差」「絶壁、ハチ張り」「顔の歪み」「向き癖」等の常態的な症状に対する施術。
これらの表現は、斜頭症、短頭症、長頭症に対する施術、或いは斜頭症など頭蓋変形の原因となる可能性を含んでいる症状に対する施術に当たる可能性が高いです。

 

ガイドラインでは無資格者の定義に該当する者が、「特定の疾患に対する施術或いは疾患の原因となる可能性を含んでいる症状に対する施術」について広告及びウェブサイト等(ホームページ・SNS・ブログ等)を掲載すると様々な法律に抵触するので「載せてはいけませんよ」と言っているのです。
ガイドラインは法律ではありませんが「あはき法、柔道整復師法、医師法、医療法、薬機法、景品表示法、健康増進法、不正競争防止法」などの法律が根拠となっています。また、厚生労働省はガイドラインの違反を繰り返す場合「刑事告訴も辞さない」と公表しています。

 

今回のガイドラインで「あはき法第十二条」を遵守せずに、治療の業務範囲をあはき、柔整以外の医業類似行為にまで広げている者に対し、「それは無資格者になるので禁止ですよ」と明確に公表したのです。医師以外が行う、頭の形の施術に関しては「国家資格を持つので無資格ではない」「国家資格が必要」「◯◯師が担当する」「◯◯士による施術」という掲載をしても、厚生労働省は無資格者になると言っているため通用しません。

治療院、鍼灸院、マッサージ院、接骨院、整骨院、助産院の専用施術室で施術は不可

2023年に、地域の施術所を管轄する「保健所」に、あんまマッサージ指圧、鍼灸、柔道整復による斜頭症など頭蓋変形の施術について問い合わせたところ。

 

『施術はできない。あはき・柔整に含まれない。広告に謳えない。業務の範囲外の行為になる。医療行為になる。業務外の施術で万が一事故を起こしてしまった場合、施術者は責任を負えない。そのため、施術者が保険に加入していても保険が下りない。そのことから、利用者にはそこには行かず別の所をあたってほしいという指導をしている。施術は民間療法になる。そのため、危害を与えないように』という回答でした。

 

※あはき師、柔整師が医療行為(医行為)を行うことを「法」は認めていません。
※「危害を与えないように」ということは「治療行為を行ってはならない」という意味になります。
※あんまマッサージ指圧師、鍼灸師、柔道整復師、助産師は「治療院、鍼灸院、マッサージ院、接骨院、整骨院、助産院」の保健所登録を受けた専用施術室で斜頭症の施術を行うことはできません。
保健所と厚生局への届出(登録)は、あん摩、マッサージ、指圧、はり、きゅう、柔道整復、分娩介助の免許行為(業務)を専用施術室で行うためにするものです。
仮に、医業類似行為を専用施術室で行うために保健所へ届出をした場合は、当然ながら受理しません。そのため、保健所や厚生局に届出を済ませて一定の要件を満たしたところで、斜頭症などの頭の形の治療業務を保健所登録を受けた専用施術室で行うことは禁止されています。

 

※斜頭症や頭の形や向き癖の施術に対して「国家資格者が責任を持って施術を担当します」という投稿を目にしますが、このような誘因を図る投稿は禁止されています。なぜかというと、業務外の施術で国家資格者は責任を負うことができないからです。そのため、万が一危害事故を負わせてしまった場合、施術者は一切の責任を負えず、自らの意思で出向いて施術を受けられた側の責任となります。また、保健所登録を受けていない施術所で国家資格者が責任を持つと謳う場合も同様です。「責任性を謳うことで、責任を負わずに済むため謳っているのでは」とも考えられるのです。

 

それらのことから、医業類似行為である斜頭症などの頭蓋変形や頭の形の施術を行う場合は、保健所登録を受けている「専用施術室」や「国家資格の本来業務」から外れ、あはき、柔整、助産の免許行為や治療行為とは異なる、無資格の民間療法でなければなりません。
そのため、治療院、マッサージ院、接骨院、整骨院、鍼灸院、助産院の施設の中では、専用施術室以外の部屋で「整体院、カイロプラクティック、オステオパシー、療術院」などの民間療法と名乗った上で頭の施術を行わないと違法行為になるのです。

​斜頭症の施術の概要

斜頭症(頭の歪み)の改善を目的とした頭部や身体全身への施術をあんまマッサージ指圧、はり、きゅう、柔道整復等の国家資格の免許の業として行うことは、あはき法(あんまマツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律)第十二条に違反する医業類似行為です。国家資格、無資格にかかわらず「頭蓋矯正」は危険性が指摘されている違法な行為であるため注意が必要です。

 

あはき法第十二条とは、何人も、医業類似行為(マッサージ、指圧、あん摩、矯正、整体、カイロプラクティック、オステオパシー、療術、民間療法など)を職業として「疾病の治療」を行うことを禁じる法律です。治療院、鍼灸院、マッサージ院、接骨院、整骨院、助産院、整体院、療術院、カイロプラクティック、オステオパシー、民間療法などで、斜頭症などの頭の形を「改善、緩和、解消、なおす」と称して施術を行う行為は、「医師法、医療法、あはき法第十二条」に抵触する違法行為となります。

 

斜頭症に対する頭や身体全身に行う「頭の形を整える目的で行う施術」は、国家資格の有り無しに関係なく、医業類似行為として法律違反になります。また、頭の形を改善、矯正する「疾病の治療」は、医師が許されている「医行為」に該当するため、法律違反や安全性の観点から病院以外の施術所で「形を変える行為」を示唆する掲載には注意が必要です。 

 

医業類似行為の中で禁止されている疾病の治療は、どんな人が行っても「人の身体に危害を及ぼすおそれがある」施術であり、加えて医業類似行為はそれぞれの医療国家資格の業務範囲から外れた施術なので、国家資格を必要としません。そのため、国家資格の「本来業務範囲内」で斜頭症の治療を目的とした施術を行うことは法律違反となります。

 

あん摩マッサージ指圧、鍼灸、柔道整復、理学療法、助産の行為を許されている国家資格を持っていても、その資格の本来業務の範疇を超える斜頭症の施術は、あはき法第十二条に抵触する違法な医業類似行為とみなされます。医師の指示のもとで行う理学療法は医療機関内で斜頭症の施術を行うことができますが、医師はその他の国家資格に対し施術の指示や同意を行わないため、国家資格を持っていても本来業務範囲内、本来業務範囲外、整体、カイロプラクティック、オステオパシー、療術による治療行為を行うことはできません。

 

誰が行っても医業類似行為の中の疾病の治療である、斜頭症矯正や頭の形を改善、緩和、解消する目的で行う整える施術は、人の健康に害を及ぼすおそれがあり、公共の福祉に反する行為なので、医師法やあはき法第十二条に抵触します。

 

これらのことを踏まえて、頭の変形の施術を行う場合は、マッサージや矯正、調整とは異なる施術のやり方をした上で、危険性を伴わない尚且つ少しでも危害を加えてしまう恐れがない内容で生理上の危険が達しないようにします。そのため、手の圧力の刺激が頭蓋骨に達しないように施術を行うこと、「形を変える」「整える」などの行為を絶対にしないことが条件となります。
また、国家資格が及ばず関与しない無資格の民間療法という業務のスタンスでなければなりません。したがって、無資格の整体院では条件が整えば頭の施術を行うことは可能です。

 

【当店の頭の施術について】

当施術者は、柔道整復師の免許を所持していますが、頭の施術は接骨業務や柔道整復術に含まれないことから「民間療法」になります。
また、斜頭症などの頭の形に対する「改善、緩和、解消、整える、変える、丸くする、丸く育てる」などの治療を目的とする頭蓋矯正や頭蓋調整や頭蓋骨への施術ではなく、健康を守り、保つこと、予防することなどの「保健」を目的としております。施術は保険適用外の「自費」になります。

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