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​斜頭症などの頭の形の施術(ケア)とあはき・柔整広告ガイドライン

令和7年2月18日に施行された「あはき・柔整広告ガイドライン」は、あはき柔整等の国家資格者(あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師・助産師等の免許を有する者)と、あはき柔整等の国家資格を持たない者(国家資格の業務ではない整体・カイロプラクティック・オステオパシー・療術などの民間療法をする者)が、ウェブサイト等(ホームページ・SNS・ブログ等)に掲載している文言等も対象です。

​厚生労働省は斜頭症を疾病・疾患と判断している

厚生労働省は、乳児の外圧による「変形性斜頭」及び「変形性短頭症」などの頭蓋変形を適応疾病の重篤性Bと判断しています。

​手で頭の形を施術(ケア)する国家資格は存在しない

日本で「手で頭の形を施術(ケア)する国家資格」は存在しません。そのため、頭の形の施術(ケア)は、誰であれ(どんな人であっても)国家資格のない(免許制のない)施術行為になります。

 

※医師は、斜頭症や絶壁頭に対する治療法として、頭に「マッサージや徒手矯正」などの手による施術を行いません。

 

また、あん摩マッサージ指圧師、鍼灸師、柔道整復師、助産師、理学療法士、作業療法士に、頭や頭の周囲に行う施術の指示や同意をしません。
※理学療法士が病院内で医師の指示の下で理学療法を行う場合は除く。

​厚生労働省が規定する無資格者の定義

令和7年2月18日に厚生労働省が公表した「あはき・柔整広告ガイドライン」では、以下の2つを「無資格者」と定義しています。

 

①あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう、柔道整復の免許を有していない者。

 

②あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう、柔道整復などの免許を所有しているが、当該免許の業務外の行為を行っている者。

​保健所はあはき・柔整の「業務範囲外」であると回答している

2026年に地域の施術所を管轄する保健所に確認した所。

 

『斜頭症などの頭の変形、頭のゆがみ、頭のいびつ、頭の形を変える目的で頭や身体に行う施術、頭の形の施術は、あはき師・柔整師が業務で行う行為ではない』

 

という見解です。

 

あん摩マッサージ指圧師、鍼灸師、柔道整復師、助産師は、保健所への届出(保健所登録)を受けて「治療院・マッサージ院・鍼灸院・接骨院・整骨院などの施術所、助産院(助産所)」の専用施術室で「あん摩マッサージ指圧・はり・きゅう・柔道整復・助産」の治療行為(業務)を行うことが許されています。

 

しかしながら、それぞれの専用施術室で、あん摩マッサージ指圧・はり・きゅう・柔道整復・助産以外の「頭の形の施術」を行う旨の届け出た場合は業務外であるため、当然保健所は届出を受理しません。

 

そのため、斜頭症などの頭の形の施術を提供する者は、あはき又は柔整等の国家資格者であっても、「保健所に届け出た業務以外の施術を提供する者」となります。

 

また、2023年に問い合わせた際には以下の回答でした。

 

『施術はできない。あはき・柔整に含まれない。広告に謳えない。業務の範囲外の行為になる。医療行為になる。業務外の施術で万が一事故を起こしてしまった場合、施術者は責任を負えない。そのため、施術者が保険に加入していても保険が下りない。そのことから、利用者にはそこには行かず別の所をあたってほしいという指導をしている。施術は民間療法になる。そのため、危害を与えないように。』

 

国家資格者は、あはき柔整等の国家資格の技法を用いて斜頭症などの頭の形の施術(頭の形を変える目的で行う行為)を絶対に行ってはなりません。医療行為(医行為)にあたることや、業務範囲外の行為で万が一施術事故を負わせてしまった場合、施術者は責任を一切負うことができないからです。 

 

そのため、頭の形の施術は「治療院、マッサージ院、鍼灸院、接骨院、整骨院、助産院」の業務(専用施術室)から外れた国家資格ではない民間療法(整体・カイロプラクティック・オステオパシー・療術・赤ちゃん整体・ベビー整体・ケア)でなければなりません。

そして、民間療法は「人の健康に害を及ぼす虞のない業務行為」でなければなりません。

 

そのため、民間療法を行う者は、斜頭症などの頭の形を(頭を)「丸くする・丸く育てる・マッサージする・矯正する・改善する・解消する・緩和する・変える・整える・和らげる・滑らかにする・綺麗にする・耳の位置を改善する」などと称して行う、形を変える行為(医行為・医療行為)をすることはできません。

 

※何かを変える目的で行われる施術は「治療」にあたります。そのため、「頭の形を変える行為」は治療行為(医行為・医療行為)になります。医師免許を持たずに(医行為・医療行為)を行えば、無免許医業として医師法17条に抵触するおそれがあります。

 

斜頭症(頭のゆがみ)に対して手で頭の形を整える行為は再建医学(Reconstructive Medicine)、つまり「医療」です。

 

再建医学は、損傷や変形した骨、皮膚、筋肉、神経などの偏りや発達を「調整」することで再構築し、本来の機能を取り戻す要素を持ちます。頭蓋矯正や理学療法は再建医学の中に入ります。

 

これらは「形を変える行為」であることに相違ございません。つまり、マッサージや徒手矯正やそれ以外の手技療法で「頭の形を変える」ことを目的とするのであれば「医療行為」や「医行為」の領域に入ります。

​保健所に届け出た業務以外の施術(ケア)を提供する者は無資格者である

それらのことから、保健所に届け出た業務以外である「斜頭症(頭の歪み・頭のいびつ)などの頭の形の施術(形を変える目的で頭や身体に行う施術)」を提供する者は、ガイドラインの規定により「無資格者」となります。​​

 

※国家資格の有無にかかわらず、保健所に届け出た業務以外の施術(ケア)は、国家資格ではない民間療法又はあはき柔整以外の医療行為・医行為に位置付けられます。

 

【以下の者は、無資格者です】

 

・あん摩マッサージ指圧師・鍼灸師・柔道整復師・助産師等の国家資格者であっても、保健所に届け出た業務以外である斜頭症などの頭の形の施術(ケア)を提供する者。

 

・あん摩マッサージ指圧師・鍼灸師・柔道整復師・助産師等の国家資格を持たずに、保健所に届け出た業務以外である斜頭症などの頭の形の施術(ケア)を提供する者。

 

・あはき柔整等の国家資格を持つ者又は持たない者が、整体師・カイロプラクティック・オステオパシー・赤ちゃん整体(ベビー整体)・療術・ケアなどの民間療法をする者で、斜頭症などの頭の形の施術(ケア)を提供する者。

​頭の形の施術(ケア)に係る表現は禁止

​広告及びウェブサイト等に表現することは禁止

①斜頭症(斜頭)・短頭症(短頭)・長頭症(長頭)などの頭蓋変形の施術。

②頭の形(頭の歪み・頭のいびつ・絶壁頭・ハチ張り)の施術。

③赤ちゃんの向き癖や反り返りの施術。

 

①・②・③は、あはき柔整広告ガイドラインに記されている、

 

『特定の疾患に対する施術或いは疾患の原因となる可能性を含んでいる症状に対する施術に当たる可能性が高いことから、広告及びウェブサイト等に表現すべきでないものである。』

 

という部分に該当します。

 

②・③は、特定の疾患である斜頭症などの頭蓋変形や筋性斜頸の原因となる可能性を含んでいる症状に対する施術に当たる可能性が高いです。

 

そのことから、「頭の形の施術に係る表現」を広告及びウェブサイト等に掲載してしまうと、ガイドラインに記されている、

 

『無資格者の行為は、国家資格が必要なあん摩業、マッサージ業、指圧業、はり業、きゅう業若しくは柔道整復の業務とは全く異なることから、国家資格を必要とする業を行っていると利用者に誤認を与えるような表示は不適切であり、これは、写真、画像等を用いた場合においても同様である。』

 

という部分に抵触します。

 

ガイドラインで述べている「表現すべきでないものである」とは、主に医療・広告法規の文脈において、法令やガイドラインで記載が禁止されている不適切または違法な表現を指します。一般消費者の誤認を招いたり、法令に抵触したりする恐れがあるため、ウェブサイト等や広告等に掲載してはならないとされています。

 

それらのことから、無資格者は、「頭の形・斜頭症(斜頭・短頭・長頭)・頭の歪み・頭のいびつ・絶壁頭・ハチ張り・向き癖・反り返りなどの言葉の表示は禁止です。

 

そのため、頭の形を(頭を)「丸くする・丸く育てる・マッサージする・矯正する・改善する・解消する・緩和する・変える・整える・和らげる・滑らかにする・綺麗にする」などと称する「形を変える行為」「形を変える(形を改善する)目的で行う施術」の表示は禁止です。

 

頭の形には(頭には)「優しいソフトな施術(優しいソフトなマッサージ)」「痛みのない施術(無痛)」「穏やかに触れてゆっくりと矯正していきます」などの表現は禁止です。

​国家資格(○○師)の表示は禁止

斜頭症などの頭の形の施術(ケア)を提供する者が、

 

・国家資格を持つので無資格ではない。

・○○師の国家資格が必要。

・○○師の免許による施術が適切。

・国家資格を保有する者が1から責任を持って担当します。

・赤ちゃんの頭の形のマッサージや矯正を国家資格を保有する者が担当する。

・国家資格を持つ者が行う赤ちゃん整体。

・助産師、看護師、理学療法士、作業療法士、保育士、歯科衛生士による頭のゆがみの施術(ケア)。

 

という掲載をしても、厚生労働省が「あはき・柔整等の業務外の施術は無資格者になりますよ!」と言っているため通用しません。

 

※あたかも斜頭症などの頭の形の施術や赤ちゃん整体が国家資格であるかのような(国家資格が必要であるかのような)誤解を招くため載せられません。

 

※国家資格と併せて「矯正」という言葉を表示すると、利用者が「他店よりも優良な施術を行っている」、「効果がある」、「医療行為である」と誤認するおそれがあります。

 

※業務外の行為であるにもかかわらず、国家資格が必要な業務である(業務範囲内である)とうたい、あたかも適法に行われていると誤認させている場合は「品質誤認惹起表示」に該当するおそれがあります。

​写真・画像・動画・イラストの表示は禁止

頭の形の施術(ケア)に係る、

 

『頭の形状を特定する写真、ビフォーアフター写真、症例写真、比較写真、経過写真、施術前後の写真、施術風景の写真、施術のやり方の写真・画像・イラスト・資料・動画等』

 

を表示することは禁止です。​​

 

また、頭の形の施術(ケア)を行う施術所や民間療法の施設であれば、「斜頭症の対策」「赤ちゃんの頭の形のセルフケアのやり方」「向き癖や反り返りの対策」の情報提供・写真・画像・イラスト・資料・動画等の表示は禁止です。

 

特に、赤ちゃんの頭の形に関する情報は、医療情報(医師の医学的なアドバイス)になります。

 

そのため、医師ではない者が、ホームページ・ブログ・ソーシャルメディアサイトに医療情報を投稿(提供)する行為は慎まなければなりません。

ガイドラインでは、

 

『ウェブサイト等に表現すべきでないものである』

 

と述べています。

 

【ウェブサイト等とは】

 

・インターネット上にあるWebサイト:複数のWebページが集まったもの(ホームページなど)。

SNSアカウント:X (旧Twitter)Instagram、Facebook、TikTok、LINE(ライン)などの公式ページ。

YouTubeチャンネルなどの動画チャンネルにおける公式アカウント。

ECサイト。

・ブログやnote

・メールマガジン。

・専用アプリなど。​

厚生労働省医政局医事課の回答

令和7年2月18日に厚生労働省医政局医事課は、

 

「あん摩業、マッサージ業、指圧業、はり業、きゅう業若しくは柔道整復業又はこれらの施術所に関して広告し得る事項等及び広告適正化のための指導等に関する指針案に関する意見募集の結果について」の中で、

 

「P39の3(6)について、「腰痛」「膝の痛み」等の痛み症状に対する施術等は、医師法第17条に抵触する恐れがあると記載して、注意喚起すべきではないのか。」

 

とする、あはき柔整広告ガイドラインのP39の3(6)の案に対する御意見の要旨に対し以下のように回答しています。

 

『個別の行為がどの法令に抵触するかは個別の判断になるものと考えますが、いずれにしても、無資格者においては、痛みの症状に対する施術等に係る表現はすべきでないことを示しています。』

 

※ガイドラインのP39の3(6)は、「Ⅶ.無資格者の行為に関する広告についての(6) あはき師法、柔整師法等に抵触する内容を含むもの」ついての本文です。

 

【医事課の回答を斜頭症などの頭の形の施術に置き換えて当てはめてみると】

 

法律、医療、行政、監査などの文脈において、特定の事例や対象について具体的に行う行為に対して一律の基準や前例を当てはめるのではなく、事象や対象一つひとつが持つ固有の事情や状況を細かく分析し、それぞれに最適な決定を下すことになりますが、いずれにせよ無資格者は、「斜頭症(頭の歪み・頭のいびつ)などの頭の形の症状や向き癖に関する表現は不適切なので一切載せてはなりませんよ!」と言っているのです。

 

また、

 

『国家資格を有する者が無資格施術業務を行なっている場合、国家資格者である旨の表示を禁止したり、打ち消し表示(当該施術は免許の業務ではないこと)を義務付けるべきではないか。』

 

の案に対する御意見の要旨に対し、厚生労働省医政局医事課は以下のように回答をしています。

 

『本ガイドライン案P1の1において、無資格者を「あはき又は柔整の免許を有していない者等(あはき又は 柔整等の免許を有しているが当該免許に係る業以外の行為を提供している者も含む)」と定義している通り、本ガイドライン案においては、免許を有していても、当該免許に係る業以外の行為を提供している者は無資格者として扱っています。その上で、本ガイドライン案P39の3(6)の通り、無資格者が国家資格を必要とする業を行っていると利用者に誤認を与えるような表示を行うことは不適切である旨を示しています。』  

 

つまり、厚生労働省は、ガイドライン案に対する御意見の要旨に対し、

 

『国家資格を有する者が無資格施術業務を提供している時点で無資格者ですよ。その上で、あはき柔整等の国家資格を必要とする業務を行っていると利用者は誤認するおそれがあるので、無資格者の定義に該当する者は、斜頭症・頭の形・国家資格者という言葉を一言も載せてはなりませんよ!』

 

と言っているのです。

​業務範囲外の施術に関して

厚生労働省医政局医事課は、

 

『無資格者があはき師、柔整師と紛らわしい名称を名乗る場合の扱いについても検討して欲しい。

 

開業要件がない整体で開業し、ホームページやチラシに柔道整復師の国家資格を持っていると記載するのは違法だと思う。

 

無資格者があん摩マッサージ指圧師の施術に酷似した接触の様子を写真やイラストで示すことを規制の対象とするよう、P7の3イの例として、「利用者の身体に対して施術者が手指のほか身体の部位をもって刺激入力目的の接触をする様子や、利用者の身体の付近に施術者の手指のほか身体の部位を配置した写真」を追加いただきたい。』

 

とするガイドライン案に対する御意見の要旨に対して以下のように回答をしています。

 

『本ガイドライン案P39の3(6)の通り、無資格者が国家資格を必要とする業を行っていると利用者に誤認を与えるような表示を行うことは不適切である旨を示しています。

 

なお、本ガイドライン案P1の1において、無資格者を「あはき又は柔整の免許を有していない者等(あはき又は柔整等の免許を有しているが当該免許に係る業以外の行為を提供している者も含む)」と定義している通り、本ガイドライン案においては、免許を有していても、当該免許に係る業以外の行為を提供している者は無資格者として扱っています。』

 

つまり医事課は、

 

・「資格の有無を曖昧にするために使用することが懸念される名称」、「あはき師と柔整師と紛らわしい名称」、「無資格の民間療法(整体、カイロプラクティック等)と混同されるような紛らわしい名称」を表示してはいけませんよ。

 

・開業要件がある治療院・鍼灸院・マッサージ院・接骨院・整骨院・助産院等で業務外の斜頭症や頭の形の施術、または開業要件がない整体・カイロプラクティック・オステオパシー・療術等で斜頭症や頭の形の施術を行っている者は無資格者ですよ。

 

その際に、ウェブサイト等(ホームページやSNS)やチラシに、柔道整復師・あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師の国家資格を持っていると記載するのは、無資格者行為にもかかわらず国家資格を必要とする業を行っていると利用者に誤認を与えるような表示なので不適切ですよ。

 

ですので、国家資格を持っていると記載してはなりませんよ。

 

・無資格者の定義に該当する者が、斜頭症や頭の形の施術に酷似した頭の接触の様子を写真やイラストで示すことは、医師や国家資格を必要とする業を行っていると利用者に誤認を与えるような不適切な表示なので載せてはいけませんよ。

 

と言っているのです。

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